Guidance Policy

当研究室と合わないと思われる方

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とある本によると、「幸せな**を送るための条件を明確に説明することは困難である。一方で、うまくいかなかった**は、その大半において、明確かつ共通の理由がある」のだそうです。この叡智に富んだ文句に敬意を表し、少し端的に、こういった方はたぶん当研究室を志望しないほうがいいんだろうな1ということをまとめておきます2研究室学生への希望/要望も併せて読んでいただければと。

懇切丁寧な指導を期待する方

それなりに具体的な研究指導方針はこちらにまとめていますが、特に大学院生に対しては、このパラメータはこれ、このパラメータはこれ、これをこうしてこうやればOKといった、といった感じの細かい研究指導をすることはまずありません3 。何をやろうということはもちろん指示しますし、その際の注意点なども私の把握している範囲で伝えますが、具体的にどうやるかということは自分で調べて進めてね、というかむしろ君が勉強して私に教えてね、というのが基本的な指導4方針です。なので、基本的には指導教員というのは頼りにならない存在で、特に修士の後半以降の打ち合わせでは「**をやる必要があるので/やりたいので、**してください」ということを主張する必要が多分にある、ということをまず認識していただく必要があります。なんで教員なのに**をやってくれないんだ、**を知らないんだ、と思うでしょうが、当研究室はそういうものです。

石橋を叩いて渡るタイプの方

具体的にどの程度というのは時と場合によりけりですが、基本的には「叩く前にとりあえず渡れ。渡れたらラッキー、落っこちたら別の方法を考えればいいでしょう」といった方針です。研究のみならずいろんな面で。まあ大体のことは最終的には何とかなるのですが、その過程では色々とあるのが常ですので、成功体験が欲しいという方にはストレスがたまると思います。

均質的な環境を好む方

当研究室は海外との交流を積極的に行っており、研究室に滞在/訪問する外国の方5はそれなりに多い方だと思います。そのため、自身とはバックグラウンドや立場のかなり異なる方とコミュニケーションをとることが普通に要求されますので、高校の放課後的な、同期だけで仲良く6というのを期待していると居心地の悪いものを感じてしまうと思います。留学生が多い研究室=避けたほうがいい研究室、と認識する学生7は当研究室を希望しないほうがいいと思います。個人的には、日本人か否かということは誰も気にしていないという研究室にしたいなと思っています。

英語絶対嫌という方

上記に伴いまして、研究室内での各種連絡は普通は英語ですし、研究に関する議論なども英語で行うことが大半です。さらに、研究のみならず、日常的なやりとりや新歓などの会話も英語でとなることが普通にあります(日本人しかいないところでも英語でなんていう非効率的なことはしません、もちろん)。なので、英語に対して強いアレルギー8があるという方にも、当研究室をお勧めすることは難しいと思います。尚、本件に関しましてはここここもご覧ください。

放射線に関する研究をやりたい方

量子エネルギー工学専攻としては放射線の高度利用を1つの主たる研究の柱と位置付けています。当研究室においてもX線透過試験やX線CTを使うことはありますし、それらの分析のための数値解析(モンテカルロ解析とか)を行うこともあります。ただ、放射線に関する技術そのものや、放射線による影響のような研究をメインにやっているわけでは無く、あくまでツールとしての使用に留まっています。なので、放射線/加速器に関する研究をやりたい、ということであれば他の研究室(例えば当専攻の粒子ビーム工学講座の研究室)をお勧めします。

化学的な研究/バイオ的な研究をやりたい方

試験体製作のために材料を腐食させることは少なからずあるのですが、研究室としては化学系の研究は行っていません。また、バイオ的な研究もやっていません。どちらかというと鉄と油と電気回路と有限要素法です。 ごめんなさい。

研究成果第一の方

学生にとって研究室とは学位研究を行う場であるということは理解しています。しかしながら一方で、各人が各人の研究だけをやっていればいいかというと、全くそんなことはありません。当研究室においては、ほぼ例外なく上級生は下級生の指導を、下級生は上級生の手伝いをすることになります9し、いくら自分の研究のためだからと言っても控えてもらわねばならない行為というものも多々あります。また、研究室の運営に関わることもそれなりにやってもらうことになると思います。自分の学位に関する研究以外はやりたくない、やる必要はない、ということになると10非常に難しいものがあります。

安定と平穏を求める方

学生のうちには色々なことをやってみるべきだと思いますし、出来ることをやっているだけではただの作業になってしまいます。 また、いろんなものを見て、いろんな人と交流することが、学生にとってはある意味研究よりも重要だと思います。研究に限らず、いろんなことがあって刺激的だった、と10年後くらいに思ってもらえるような研究室でありたいと考えています。なので、安定は罪、平穏は敵、というのが研究室のモットーです。

完璧主義な方

そもそも研究とは未解決の問題を解くことななわけですから、やってみてもうまくいくかどうかはわかりませんし、そもそもどうやればわからないことが大半で、ひょっとしたら解けるかどうかもわからないわけです。最初からいいデータが取れるなんてことはまずありえませんし、最終的に使えるのが3割あれば上出来11で、自分では気づかなかったことが他の研究室メンバーに指摘される12ということも多々あると思います。自分なりのこだわりを持つことは重要だと思いますが、自分は/自分の研究は/自分の周囲は絶対にこうでなければならない、となると色々と厳しいものがあります。

(学部での配属時に)博士課程まで進学します、と決めている方

まず最初に、博士課程13に行くな(来るな、かもしれませんが)と言っているわけではありません。私個人としては、何らかの形で指導を行った学生が自分と同じもしくは類似の業界/分野に進んでくれることは非常にうれしく感じます14。しかしながら一方で、特に3年生で研究室配属となる学部学生の場合、博士課程に進む、研究する、ということに対して十分な理解をしているとは言えないのが普通だと思います。 即ち、端的に言いますと、あんまり知らない状態で、イメージだけ(自分は勉強ができる/好きだから、みたいな理由で)でそう言っているのではないですか、ということなわけです15。別に博士課程進学が特殊だというつもりはありませんし、東北大学という恵まれた環境16においては17、博士課程進学というのは十分に検討に値する選択肢だと思います。ただ、研究室配属の時点ではあくまで選択肢の一つであるべきで、まだ研究始めていない時点から、博士に進学するともしないとも決めてしまっているというのは非常によろしくないと思うわけです。大体修士1年の冬頃の自身の進路を検討する際に、どの会社(職種、かもしれませんが)の入社試験を受けるのかと同じレベルでの選択肢の一つとして、博士課程進学は考えるべきだと、私は思います18

集まって一緒に勉強しましょう、というのが好きな方。

他人と一緒に勉強する、ということを否定するつもりはありません19。ただ、大学院における研究を通じて学ぶべき最も重要な事柄の一つは、与えられた課題を解決するために自信に何が必要かを早期に見つけ、そしてそれを自分で学ぶ能力だと考えています。なので、研究室として何らかのテキストの輪講のようなことを課すことはありません。勉強は自分でやってね、というのが基本的な考え方です。

頑張ったから評価されるべき、と考える方。

誤解を恐れず言いますと、工学とはもっと楽をするための技術なわけです。もちろん頑張ることを否定するわけではありませんが、頑張ることはあくまで手段であり、目的ではありません。これからの世の中とりあえず時間をかければなんとかなるということはどんどん少なくなっていき、どうやればいいかを(適切な努力の方法を20)考える、ということの重要性がますます増してゆくことは間違いないと思います。教育機関ですしまた取り組んでいるテーマも人により違いますので、単純に成果だけで評価するというつもりは毛頭ありませんが、自分はこんだけ頑張りました、だから報われるべきです21、という主張は受け入れることができません22

不誠実な方

当研究室においては誠実であるということを、「約束、締切、ルールを守ること」としています23。もちろん何があっても絶対にというわけでは無く、それなりに柔軟なものではあるのですが、これらを守らない、もしくは何も言わずに一方的に変更する、ということを認めてしまいますと研究室は崩壊してしまいます。約束、締切り、ルールは守る、守れない場合は事前(直前ではありません)に相手方に伝える、ということが出来ない方は当研究室をお勧めすることはできません。

指導教員に万能性と高潔性を求める方

無理。


  1. 当研究室配属となった(なってしまった)学生さんはこういったことはやめてね、というものでもあったりするわけです。
  2. 当研究室の方針が正しいということを主張するつもりはありません。流石に20年以上も生きていると色々とありますので、ある学生にとってはいい事柄も、他の学生にとってはそうではないということは普通にあるわけです。くどいですが、研究内容だけではなく、色々な意味で自分に合った研究室を選ぶことが重要だと思います。
  3. できない、というのが正直なところかもしれませんが。
  4. ?
  5. 正規生のみならず、交換留学生や研究員、共同研究などでの一時的な訪問者など身分は色々ですが。
  6. 同期と仲良くすることが悪いといっているわけではありません、もちろん。同期だけで固まらないで(同期だけで固まるのが当然と思わないで)くださいね、という意味です。
  7. は実のところ少なからずいるようなのです。
  8. 身体的/精神的なものを問わず。
  9. 私が楽できるからというのが一番の理由ですが、建前としては、これを通じて、上級生、下級生共に理解が進む、また研究室内のコミュニケーションが活性化するからということとなっています。
  10. 実際にそういう発言もあったのです、、、
  11. 取捨選択をするという意味ではありません、もちろん。往々にしてやっていくうちに最初の方は条件やら何やらが間違っていたことがわかる、ということです。
  12. それが後輩でも。
  13. 東北大学においては正確には博士後期課程ですが、ここでは大学院の最初の2年間を修士課程、その後の3年間の過程を博士課程、としています
  14. 大学教員であればおそらく誰もそうなんだろうと思いますが。
  15. もちろんご両親が工学部の博士を持っていて、私以上によく知っているという可能性もあるのですが。
  16. 当研究室がどうかは別として、一般論として。
  17. 巷で言われている「博士に進学すると就職先がない」というのは、東北大学の工学部においてはまずありえません。「博士に進学すると就職先が狭まる」ということはそのような面があるのは確かでしょうが、その一方博士号を持っていないと就職できない機関(端的には研究機関ですが)というのも少なからず存在します。また、博士課程進学をある種の「就職」(就社ではなく)と捉えるならば、博士の就職活動はある種の「転社活動」(転職のこともあるかもしれませんが)なわけで、それは新卒と比べてなんでもOKというわけでは無いのは当然かと思います。
  18. 博士課程進学ということで書いていますが、本質的には、現時点であまり先のことまで決めつけずに、色々と見て経験してから考えましょうね、もちろんそうでない人もいるのでしょうが、ということです。
  19. 講義はその最たるものですし。
  20. 他人に努力させる、かもしれません
  21. また、これは非常に危険な考え方でもあると思います。努力というものを定量的に評価できない以上、結果が出ていない→もっと努力しろ、既に十分以上の成果が出ている→お前は努力が足りないからもっとやれ、といった感じで生産性の低い長時間労働にもつながってしまうわけです。
  22. 毎日腕立て伏せを1万回やりました、だから年収1億円で雇ってください、と銀行とか(腕立て伏せが業務に全く関係のない会社に)にいう感じでしょうか。
  23. いろいろなバックグラウンドのメンバーがおり、また母国語以外で会話することも多々あるので、定義はしっかりしないといけないわけです。

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