Instruction べからず集

発表資料べからず集

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各種プレゼンの発表資料準備において、当研究室でこういうことはやらないでね、と指導・指示している内容をまとめておきます1。発表そのものにおけるべからず集はこちら

全体について

発表時間に比して多すぎるスライドを準備しないこと。

概ね発表時間1分でスライド1枚というのが目安と言われています。色々と説明したい気持はよくわかりますが、実際の発表で時間切れや尻切れトンボになると目も当てられませんので、なれないうちはこの基準を守ったほうが無難です。

1ページに情報を詰め込み過ぎないこと。

上にも関係しますが、1ページあたりの情報についても適切な分量にとどめてください。情報を増やせば増やすほど聴衆の理解度は低下するというのが現実です。個人的には写真や図を1つだけ大写しにしたスライドが好みです。

「文章」を書かないこと。

スライドは読ませるものではなく見せるものです。単文であればともかく、文章を書くことは避けるべきです。数文以上の長い文章は箇条書き等に分割することを検討してください。

出典を明記せず他者のデータや図表を使わないこと。

自分が当該発表のために新規に作った図ではなくインターネットや論文などから持ってきた図表の場合、必ず出典を明記する必要があります。これは極めて重要で、出典を明記しなかった場合盗用とみなされかねません。

小さすぎる文字を使わないこと。

聴衆が読めないサイズのフォントは使わないこと。文字はなるべく大きく(20ポイント以上)。図表中の文字には特に注意。

凝ったアニメーションを多用しないこと。

アニメーションは有効であることを否定はしませんが、多用し過ぎは禁物です。特に最初のうちはアニメーションの存在を忘れて説明してしまったり、質疑応答の時にアニメーションが邪魔になったりということが多々起こります。むしろスライドを複数枚に分けることをお勧めします。

ページ番号を忘れないこと。

各ページに番号をふってください。これは発表の後の質疑応答を効率的にするためにも重要です。

変なところで改行しないこと。

単純に読みづらいです。中身が重要、と思う気持ちはわかるのですが、内容に集中してもらうためにも、少しでも聴衆を不快に感じにさせかねないものはスライドから排除すべきです。

図表について

表は避けること

条件を示すくらいならいいと思いますが、結果の数値を表で示すことは避けるべきです。特に数値を比較するのであれば表よりも図をにすること(図は視覚的にわかるけれども、表は表中の数値を「読む」必要があるためです)。ただ、詳細な数値に関する質問があった時のための補足資料ということであればありです。

キャプションを忘れないこと。

その図が何に関するものなのかを簡潔に述べたキャプションをつけてください。図であれば図の下にFig. ****、表であれば表の上にTable ****という感じで。

図中の線に薄い色は使わないこと。

黄色や緑色などの線は往々にして聴衆からは見えません。基本は黒、赤、青、それ以上必要な場合は破線や一点鎖線、マーカーを使うなどするようにしてください。

異なるページの図を比較させないこと。

前のページの図とこのページの図を比較させる、なんてことはしないこと。2つの図を比較させたいのであれば必ず同じページにのっけて下さい。

データの線のスタイルを適当に決めないこと。

同じ条件であれば同じスタイルの線にしてください。条件1でのデータが、ある図では黒実線、他の図では赤破線というのは駄目です。意図するところが一目ですぐ伝わるように図は作ること。

目的と結論について

最終的な目的と発表する研究の目的を混同させないこと。

背景説明スライドではかなり壮大な課題を述べてこの研究の重要性を主張することになると思います。が、この研究により即そのような壮大な課題が解決されるなんていうことは普通はありません。究極的な目的とこの研究そのものの目的を混同させないでください。

目的と対応しない結論にしないこと。

当たり前ですが、目的として***を評価すると述べたのであれば、***を評価した、その結果〇〇〇がわかった、といった感じの結論にしなければなりません。

白ける結論にしないこと。

結果を誇張するということでは全くありません。が、やりました、けれどもやった意味がなかったです的な表現はどうかと思います。▲▲▲と思われたが実は△△△ということが分かったとか、●●●については影響がないことが分かった、といった前向きな表現にしてください。


  1. 別ページにある研修I,IIや卒論などの発表指導とかぶるものも多々ありますが。

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