学位及び学位研究に関するFAQです。
卒業/修了要件を教えてください。
東北大学工学部/工学研究科便覧にあるとおりです。学会発表や論文発表数が卒業/修了できるか否かに影響を与えることはありませんし、研究がうまくいかなかったからダメというわけではありません1。
では研究室的な基準はどうなんでしょうか。
基準というわけではありませんが、大体以下のようなことを目的として研究指導を行っています2。
- 卒業研究:未解決の課題に取り組むこと、とはどういうことかを理解すること。与えられた課題の解決のために必要となる知識やスキルを主体的に身に着ける3ことができること。
- 修士研究:与えられた(未解決の)課題に対して、その課題の背景や関連事項などを自分なりに理解4した上で、具体的かつ現実的な5解決策を提示することができること。また、得られた結果を自分なりに分析・評価し、客観的な結論を第三者に合理的に説明できること。
- 博士研究:ある大きな(未解決の)与えられた課題を解決するために特に重要である事項を抽出し、それらに対して、関連情報を十分に収集した上で、客観的に合理性のある解決策を提示できること。さらに、提示した解決策の有効性を実証し、得られた成果を客観的な視点から評価、分析した結果を第三者に説明できること6。加えて、自身の主義、主張に固執しない柔軟性を有していること。
学位研究ってどんな感じなのでしょうか。
こちらにある研究指導方針をご覧ください。
留学は必須なんですか。
当研究室は学生の留学を積極的に進めているというのはこちらに書いた通りです。が、卒業/修了の為に必須ということでは全くありません。ただ、就職したらまずそんなチャンスは無いことですし、学生のうちにやっておいたら&希望するなら全面的にサポートはするよ(金銭的なものは別として)、というのが基本的なスタンスです7。
ぶっちゃけ、厳しい/きついのでしょうか。
現実は理想よりも低いのが常なので、基準は高く設けるようにしています8。ただ、基準を下回ったから(例えば***ができなかったから)学位ダメ、ということはおそらくありません9。なので楽、という見方もあるでしょうが、一方で指示に従っていればよいというわけではないので、自分で自分の選択と行為に責任を持たなければいけないという意味では、実はとても厳しいのかもしれません10。
- 非常に難しいところですが、明かにやるべきことやってないでしょう、というのでなければそれはテーマ設定という意味で指導教員の責任である可能性が多々あります。
- 成果そのものを要求しているわけではないことに注意ください。
- ことが重要だということを理解する
- 自分勝手な解釈でもOK、という意味ではありません。言われたことを鵜呑みにするのではなく、ということです。
- 100億円くれればできます、的なのはダメ。
- ジャーナル論文が何報ある、なんてことは直接要求していません。が、結果としてそれなりになっているはずです。
- かくいう私自身は実のところ学生時代の留学経験は無いのですが。
- 基準は高く、ただしその分コミットする、というのが大原則です。
- 上述の様に明らかにやるべきことやってないでしょ、というのは別ですが。
- 尚、私はいつも心の悪魔の余裕勝ち状態です。で、その結果に私は責任を持たなければいけない、ということは重々承知しています。