終了しました。2014年度については、こちらの2014科学コミュニケーションを参照。
科学コミュニケーション(2013年度)
開講セメスター・単位:1学期1単位、担当教員:本堂 毅 准教授、所属講座等:理学研究科
履修者の学生さんへ
レポート課題に関して,大木先生から追加事項と配布資料が届いています.
これらの資料をお渡ししますので、以下の場所までお越しください.よろしくお願いします。
引き取り場所・時間:
場所:理学研究科合同A棟3階306号室の大石。(廊下の看板はアウトリーチ支援室・村上准教授室)
時間:月〜木 朝9時30分〜18時(お昼休みは不在が多い)
引き取りが難しい場合,郵送も可能です.
郵送先として「キャンパス名,研究科名,研究室名,お名前等」を明記の上,
担当教員(本堂)までご連絡ください.
レポートの締切は7月末日
「社会における科学と社会のための科学」担当:本堂 毅
授業の目的と概要
大震災を機に,社会における科学や科学者の役割に社会的関心や懸念が高まっています.「社会における科学と社会のための科学」は,1999年の世界科学会議における「ブダペスト宣言」を凝縮したフレーズです.
しかし,科学界を含めた私たちの社会は,この宣言で謳われる問題について十分な議論・制度整備を経ることなく大震災を迎えたのかもしれません.
社会における科学(あるいは科学技術)の問題は,専門家と市民社会が共に考えるべき「公共の問題」です.この公共の問題を巡り,科学・技術を第一義的に担う「専門家」と,一般には素人である市民は,
それぞれ,どのような役割を持ち,相互関係するのでしょうか.
これらは社会と科学(者)のコミュニケーションにとって,最初に考えられるべき課題です.
そこで本授業では,東京大学地震研究所で長年,科学コミュニケーションの仕事に携わってきた大木聖子(おおき さとこ)氏をゲストに招き,授業参加者と共に課題を考えていきたいと思います.
∗2013年4月より慶應義塾大学環境情報学部の准教授をされています。
日時
前回掲示された予定時刻から変更があるので注意。
日時 | 詳細 |
7月5日(金) |
13:00〜16:00『地震の科学の限界と情報発信』 16:30〜18:30 セミナー『地震学入門と災害時シミュレーション』 (19:00〜21:00 懇親会 参加自由 要申込み) |
7月6日(土)9:30〜12:30 |
『災害科学のコミュニケーション』 |
場所:合同A棟2階 |
>>理学研究科HPのMAP(左下のH−02が合同A棟) 自然史標本館の正面に向かって左隣、高い銀色の二棟のビルの北側のほうのビルです。 ∗参加人数が多い場合は場所を変える可能性がありますが、その際は当日にお知らせします。 |
7月5日16:30〜18:30 特別セミナー『地震学入門と災害時シミュレーション』概要
『地震学入門と災害時シミュレーション』概要
地震の発生にはプレートが関わっていることや,地震と津波には関係があることなど,日本人の多くは現象のメカニズムを理解している.
しかし被災することを想定して,具体的に備えている人はどのくらいいるだろうか.メカニズムを理解している人のごく一部だけだろう.
このことは,科学コミュニケーションと災害科学コミュニケーションの相違を示している.
本講義とセミナーでは,こういったことをイタリア・ラクイラでの地震学者訴追事件やBSE問題などの過去の事例から解説する.一部をワークショップ形式で進めて行く予定である.
東北地方太平洋沖地震や過去の地震災害の映像や写真などを使用します.
報道されたものであり,特殊なものではありませんが,ご承知おきください.
本セミナーは大学院生のみならず教職員も含めたすべての方を対象にしたものです。どなたでも聴講可能です。
大木さんを囲んでの懇親会(希望者,参加自由)
7月5日(金) 19時頃から21時頃
会場:Brasserie Noteブラッセリー・ノート 晩翠通り、東北公済病院の近く(参加者には地図配布します)
専攻や研究科,大学を超えた,気さくな交流の場になると思います(文科系からの参加もあります).
予約の関係上,希望者はできる限り早めに!世話人(本堂)までご連絡ください.
連絡先:hondou[アット]mail.sci.tohoku.ac.jp
学習の到達目標
- 科学コミュニケーションの現場において,何が問題になっているかを理解する.
- 科学・技術について自らの専門外の人たち(一般市民はもちろん,異なる領域の専門家も含む)とコミュニケーションを行うための基本的視座や方法論を理解する.
授業内容・方法と進度予定
ゲストに大木聖子氏(慶応義塾大学環境情報学部)を迎え集中講義形式で開講する。 以下の要素に留意し,受講者の関心や希望に応じてトピックスや事例をひきながら,双方向的な授業を行う。
- 専門家と市民(素人)の関係について(欠如モデル,パターナリズム等)
- 科学的知(専門知)と市民(素人)の経験的な知,ローカルノレッジの関係
- 科学技術にまつわる「不確実性」のコミュニケーション
参考文献
- 藤垣裕子・廣野 喜幸(編): 「科学コミュニケーション論」東京大学出版会 (2008)
- 大木聖子,地球の声に耳をすませて -地震の正体を知り、命を守る- (くもんジュニアサイエンス) くもん出版(2011)
- 超巨大地震に迫る―日本列島で何が起きているのか (NHK出版新書 352) 大木 聖子, 纐纈 一起 (2011)
- 大木聖子,ラクイラ地震の有罪判決について,科学(岩波書店)2012年12月号
- 吉澤剛,中島貴子,本堂 毅,科学技術の不定性と社会的意思決定---リスク・不確実性・多義性・無知,科学(岩波書店)2012年7月号
成績評価の方法
出席状況,及びレポート
質問・問い合わせ
担当者 連絡先: 本堂 毅 hondou[アットマークを入れてください]mail.sci.tohoku.ac.jp
参考
当日の様子
学生さんや教員の方々で意見交換をしながらテーマについて考察しました。