• Fast Neutron Laboratory, Tohoku University, JAPAN

塩害から種子形成を保護するナトリウム輸送体-植物の耐塩性メカニズムの解明

塩害から種子形成を保護するナトリウム輸送体-植物の耐塩性メカニズムの解明

東北大学 大学院工学研究科 バイオ工学専攻の内山 剛志 大学院生、石丸 泰寛 准教授、魚住 信之 教授らの研究グループは、ナトリウム輸送体(AtHKT1)が、花の雄しべにナトリウムが溜まるのを防いでいることを明らかにしました。さらに、AtHKT1を篩管に追加発現させると、塩環境下において通常植物と比べて種子の形成量や植物収量が上昇しました。この耐塩性の分子機構の知見は、塩害土壌や海水利用など塩環境における植物栽培の可能性を広げる際に活用されることが期待されます。

本研究は、東北大学 電子光理学研究センター、大学院工学研究科 量子エネルギー工学専攻、日本女子大学、環境科学技術研究所、理化学研究所 環境資源科学研究センター、信州大学、岡山大学との共同研究により行われました。本研究成果の一部に当実験室のµPIXE分析装置が利用されました。

■論文情報
タイトル:The HKT1 Na+ transporter protects plant fertility by decreasing Na+ content in stamen filaments
著者:内山剛志、齋藤俊也、山梨太郎、加藤恵、竹林昂亮、浜本晋、辻井雅、高木智子、永田典子、池田隼人、菊永英寿、須田利美、遠山翔、三輪美沙子、松山成男、瀬尾光範、堀江智明、黒森崇、山上睦、石丸泰寛、魚住信之*
*責任著者:東北大学大学院工学研究科  魚住 信之
掲載誌:Science Advances
DOI:10.1126/sciadv.adg5495
URL: https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.adg5495

詳細は東北大学のホームページをご覧ください。

ダイナミトロン加速器メンテナンス終了しました

2023年3月22日よりダイナミトロン加速器のメンテンナンス作業をしていましたが、2023年4月末にダイナミトロン加速器及びマイクロビームラインが復旧しました。現在は通常運転をしています。前期マシンタイムが混みあってきましたが、随時飛び込みの利用も受け付けていますのでご連絡ください。写真は松山研究室の学生さんとともにマイクロビームラインの復旧をしている様子です。

2023年3月23施設見学 KEK佐波先生

高エネルギー加速器研究機構共通基盤研究施設 放射線科学センター長の佐波俊哉先生ご一行様が高速中性子実験室に見学に来てくださいました。FNL室長の松山先生とFNL技術職員の藤澤さんと佐波先生との学生時代のエピソードは、ずっと聞いていたくなるほど、非常に楽しいものでした。また、お越しください!