2023年1月19日(木)、本学と米国・ワシントン大学が共同で設置するアカデミックオープンスペース(University of Washington-Tohoku University : Academic Open Space)*(以下、AOS)の主催により、ワシントン大学においてAOSワークショップ2023を開催しました。このワークショップは、2022年より始まったAOS第2期における連携の展望を議論する場となり、関係者約30名が出席しました。
ワークショップ冒頭、在シアトル日本国総領事館の稲垣久生総領事はAOSを通じた連携分野が第2期において更に広がったことに触れ、特に「今日の世界においてダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DEI)は極めて重要」と述べるとともに、「両大学の素晴らしい連携を喜んでサポートしていきたい」と述べました。続いて、ワシントン大学国際部を代表してAnita Ramasastry教授が「DEIから災害復興まで、AOSが取り組む課題は世界が直面する重要な課題。DEIについて、AOSでグローバルな観点で議論することは意義深い。より強い社会を築くためには、お互いから学ぶべきことがたくさんある」と述べました。東北大学を代表して挨拶をした山口昌弘副学長は再び対面でのワークショップを開催できたことの喜びを述べ、新たな分野での連携に期待を寄せるとともに、「イノベーションとアントレプレナーシップ教育等、日米の大学連携の先駆的な前例も残していきたい」と話しました。
ワークショップでは、「DEI」「化学」「複合材料」の3つの分野のセッションが行われました。DEIセッションでは、大隅典子副学長が東北大学におけるDEIの取組の概要を紹介するとともに、男女共同参画推進センターの李善姫講師が詳細な報告をしました。ワシントン大学からは、心理学部のCheryl Kaiser教授及びAlene Moris Women’s CenterのSarah Nguyen所長補佐がそれぞれの取組を報告しました。化学のセッションでは、東北大学から理学研究科の高岡洋輔准教授、工学研究科の山本俊介助教及び多元物質科学研究所の小和田俊行助教が、また、ワシントン大学からはChampak Chatterjee教授及びAl Nelson教授がそれぞれの研究を紹介するとともに、将来的に仙台でワークショップを開催する可能性など、今後の展望が活発に議論されました。最後の複合材料のセッションでは、東北大学工学研究科の岡部朋永教授の進行のもと、ワシントン大学からMarco Salviato准教授、Navid Zobeiry助教、東北大学から川越吉晃助教、また東レコンポジットマテリアルの小田切信之副社長/シニア・テクニカルフェローが研究活動を報告行い、参加者同士の活発な意見交換が行われました。