配属学生のための研究紹介

モード同期フェムト秒レーザを用いた角度計測に関する研究

研究目的

光源にモード同期フェムトレーザを用いた新たな角度計測方法の提案・検証

研究背景

  • 産業用途において光学素子や半導体素子の微細化が進行しており,それに伴いナノメートルオーダで物体を精密に加工・計測する需要が高まっています.中でも角度はモノづくりに欠かせない重要なパラメータとなっております.

【角度測定器の例】

オートコリメータ

レーザを測定対象に照射し,その反射光の状態を調べることで,測定対象の角度を測定することができる装置.

  • 当研究室では,モード同期フェムト秒レーザというレーザに注目し,計測に適用した世界最先端の研究を行っております.

モード同期フェムト秒レーザ

時間領域:フェムト秒パルスレーザ 周波数領域:光周波数コム

外部の周波数標準と同期することで光周波数を安定化可能 →各コムの周波数 fi が保証される.

特徴: ■広範囲の波長 ■高い周波数制度 ■高指向性

モード同期フェムト秒レーザをオートコリメータの光源に適用することで,モード同期フェムト秒レーザの持つ広範囲の波長を活かした広範囲角度計測を行うことができる.

モード同期レーザオートコリメータ

本研究では,モード同期フェムト秒レーザを光源に適用したモード同期レーザオートコリメータを開発しました.

◆測定の原理
1.測定対象が回転すると,回折格子へのレーザ入射角が変化する.
2.検出ファイバに入る回折光の成分が変化する.
3.入射する回折光の波長と回折格子の角度は対応しているので,波長を測定することにより測定対象の角度を求めることができる.

装置の写真

装置全体 角度センサ

・研究ではたくさんの装置を使用しますが,先輩が使用方法などをやさしく教えてくれます.
・1から自分で装置を作り,研究を行っております.研究を通してモノづくりの楽しさを知ることができます.

文責:池田