米・ワシントン大学にて『AOS ワークショップ』を開催 ―AI を 活用した量子・災害科学など多様な分野での日米連携を推進―

2026 年9 月23 日(水)~25 日(金)の三日間にわたり、米国・シアトルにおいて、本学とワシントン大学(UW)が共同で設置するアカデミックオープンスペース(University of Washington-Tohoku University: Academic Open Space / 以下、AOS)の活動の一環として、「Japan Seattle AI Innovation Meetup 27.0」、「UW-PNNL-Tohoku University Strategic Workshop」および「AOS Q-DREAM Workshop September 2026」を開催しました。

これらのワークショップは、ワシントン大学と東北大学の間で⾧年培われてきた研究協力を基盤としています。本学からは山口昌弘理事・副学⾧をはじめ、工学研究科、材料科学高等研究所(AIMR)、情報科学研究科などの教員や学生らが参加しました。

Day 0・Day 1:Japan Seattle AI Innovation Meetup 27.0

9月23日(水)と24日(木)の二日間にわたり、「Japan Seattle AI Innovation Meetup 27.0」(以下、AI Meetup)が開催されました。本ワークショップは、ワシントン州政府商務省等の主催により実施されているもので、同省の日本代表を務める本学の江藤哲郎特任教授がオーガナイザーを担いました。

AI Meetupは、2016年の開始以来、シアトルでの実地開催を続けており、これまでに累計110社以上から320名を超える日本の企業幹部が参加しています。現在では毎年恒例のフラッグシップイベントとして定着しており、2023年9月からは、AOSの一環として本学も特別共催として参画しています。

9月23日(水)はDay 0と称し、クラウド世界最大手であるAWS(Amazon Web Services)のSkills Centerにて、AIに特化したセッションを行いました。当日は、ワシントン大学フォスター・スクール・オブ・ビジネスのThomas Gilbert教授らによる基調講演に続き、AWSの各担当者も登壇しました。クラウド人材を育成するトレーニングや認定資格の紹介をはじめ、グローバルインフラ基盤の最新アップデート、さらには日本国内における先進的な導入事例までが幅広く共有されました。

翌9月24日(木)のDay 1は、日本を代表する大手企業・機関から、シアトルのスタートアップ企業までが幅広く参加するイベントとなりました。当日は、JETRO(日本貿易振興機構)や経団連、ワシントン州商務省からの挨拶で幕を開けました。続いて、フォスター・スクールのAssistant Director大阿久裕子氏も登壇し、「シアトル・エコシステムのリーダーたち(Seattle Ecosystem Leaders)」や「シリコンバレー vs シアトル 〜エコシステムの比較・検証〜(Silicon Valley vs Seattle – Ecosystems Benchmarking)」と題したパネルディスカッションを実施。さらに、日本企業および現地のスタートアップ企業によるプレゼンテーション等が行われました。

AI Meetup Day 0 : 集合写真
AI Meetup Day 1 :集合写真

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Day 1:UW-PNNL-Tohoku University Strategic Workshop

一方、同日9月24日(木)のワシントン大学では、「科学的発見のためのAI駆動型ナレッジサイクルに向けて(Toward an AI-driven Knowledge Cycle for Scientific Discovery)」と題した戦略的ワークショップを開催しました。本ワークショップは、ワシントン大学、パシフィック・ノースウェスト国立研究所(PNNL)、東北大学の3機関による初の戦略的ミーティングです。

2026年3月の本学によるPNNL訪問を経て、3機関の間には強固な科学的基盤が確立されています。さらに、米国エネルギー省の「DOE Genesis Mission」や日本の「AI for Scienceイニシアチブ」を巡る日米パートナーシップの急速な進展を背景に、これまでの科学的協力をより広範な戦略的パートナーシップへと発展させることが本ワークショップの目的です。本学からは好田誠教授(工学研究科)、佐藤宇史教授(AIMR)、小林広明特任教授(情報科学研究科)らが登壇し、次世代放射光施設「NanoTerasu(ナノテラス)」の活用を含む、半導体・スピントロニクスをはじめとする量子分野での強みについて発表を行いました。

また、3機関の相補的な強みを結集し、より実効的な協力を推進していくための課題や具体的な提案、ならびに今後の共同研究の展開について活発な議論が交わされました。本ワークショップを契機として、3機関による強力な連携と、AIを駆使した科学研究のさらなる発展が期待されます。

東北大学の講演の様子:好田誠教授
質疑応答の様子:佐藤宇史教授

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Day 2:AOS Q-DREAM Workshop

最終日の9月25日(金)には、ワシントン大学のスタートアップ・インキュベーションセンターであるCoMotionにて「AOS Q-DREAM ワークショップ」をAI Meetupと合同で開催しました。

「Q-DREAM」は、本学とワシントン大学のパートナーシップにおける新たな重点連携枠組みとして、2026年2月に発足したイニシアチブです。「量子」「災害科学」「工学・先端製造」「医学」の4分野においてAIを活用した連携推進を目的としており、当日は両大学の関係者や在シアトル日系企業、現地日本人研究者など総勢70名が参加しました。

開会にあたり、ワシントン大学名誉教授を兼ねる大内二三夫特任教授および在シアトル日本国総領事館からの挨拶、NEDOシリコンバレー事務所の田中宗介所長による政府の量子技術に関する取り組み説明が行われました。

続いて山口昌弘理事・副学長が登壇し、2017年に発足したAOSのこれまでの実績や、Q-DREAMがもたらす産学官エコシステム構築への期待、各分野における進捗および今後のロードマップについて発表を行いました。また、今回初参加のPNNLからPeter Sushko氏による基調講演が行われたほか、本学の福島洋教授(災害科学)、好田誠教授・佐藤宇史教授(量子分野)からは、各分野の具体的な取り組みや研究展望が紹介されました。午前のセッションの最後には、Q-DREAMの提唱者でありワシントン大学の工学研究科副研究科長を務めるJihui Yang教授が登壇し、締めくくりの挨拶を述べて午前の部を総括しました。

午後には、Seattle Japanese Research Community(シアトル日本人研究者の会)の主催により、現地で活躍する研究者や学生によるプレゼンテーションが行われ、多くの質問が飛び交う活発な意見交換の場となりました。

本ワークショップでの活発な議論を通じ、両大学における国際共同研究のさらなる推進が期待されます。

「Q-DREAM」についての講演の様子:山口昌弘理事・副学長
「Q-DREAM」についての講演の様子:福島洋教授

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

問い合わせ先
グローバル戦略室
TEL:022-217-4844
Email:kokusai-r*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)