【集合写真】
本学と米国・ワシントン大学が共同で設置するアカデミックオープンスペース(University of Washington-Tohoku University : Academic Open Space;以下、AOS)では、学術・学生・教職員の交流を促進する活動を実施しています。
今回、AOSの活動の一環として、3月14日(木)にワシントン大学工学部物理学科からXiaodong Xu教授とDi Xiao教授をお招きし、AOS量子フォーラムを開催しました。
Xiaodong Xu教授は、量子材料とデバイスの創造、調査、理解に焦点を当てており、量子情報科学に関連する非常に多くのプロジェクトを展開しています。また、Di Xiao教授は、量子情報科学に関連する新しい量子材料の理論モデリングに取り組んでおり、特にトポロジカル現象に焦点を当てています。Xiao教授の研究は、多くの機関から支援を受けています。
本イベントは、量子分野で非常に活動的なワシントン大学の教員と、本学の量子分野の研究者との交流の機会を設け、今後の共同研究の可能性を模索することを目的に開催されたものです。
冒頭の開会挨拶では、山口副学長から、AOSの設置背景やこれまでの活動実績について触れ、AOSを通じたUWとの量子分野における連携強化に対する期待が述べられました。
その後、山下太郎教授(工学研究科)から本学の量子研究の概要について説明があり、その後佐藤宇史教授(AIMR)、好田誠教授(工学研究科)、加藤俊顕准教授(AIMR)からそれぞれの研究紹介が行われました。
続いて、ワシントン大学のXu教授から「分数量子異常ホール効果の観測」について、Xiao教授からは「ねじれ二層TMDsにおけるトポロジカル状態」とのタイトルにて講演が行われました。
大学院生も多く出席した本イベントでは、多くの質問やコメントがなされ、活発な学術交流の場となりました。
講演後に行われたラウンドディスカッションでは、両大学は量子分野でそれぞれ異なる強みを持っており、学生や若手教員らが異なる立場から交流することで新たな視点を得ることができるのではないかといった意見が聞かれ、両大学は、今後ワークショップなどの交流の機会を通じ協力関係を強化することで一致しました。
【質問に回答するXiaodong Xu教授】
また、フォーラムのほか、Xu教授とXiao教授は、本学の教員らとの面会や電気通信研究所、AIMR、理学研究科の研究室訪問やナノテラス視察を行い、本学の関連分野についての理解を深めました。
【AIMR研究室見学】
【ナノテラス視察】
今回の訪問を契機とし、本学とワシントン大学の量子分野での連携がさらに深まることが期待されます。