研究内容の紹介


太陽光発電

太陽光発電は、太陽光のエネルギーを半導体の性質を利用することで電気エネルギーへと変換し発電する技術です。太陽電池に太陽光が当たると電子とホールが生じます。生成した電子とホールはそれぞれp型半導体、n型半導体の方へ移動し、それぞれの電極に集められます。外部回路をつなぐと、集められた電子とホールが流れ出し電流が生じます。光さえ当たる場所ならどこでも設置できるため、砂漠や人工衛星、住宅の屋根などに設置されています。発電時に温室効果ガスを排出しないこと、無尽蔵な太陽光を資源として用いていることから環境負荷の少ない発電方法として注目されてきました。太陽光発電は、温暖化などの環境問題やエネルギー供給の問題を解決する可能性を秘めています。しかしながら、火力発電などに比べるとまだ発電コストが高いため、実際には普及はあまり進んでいません。この課題への技術面からのアプローチとして、モジュールの薄膜化による材料コストの低減や、多接合化による高効率化の研究が進められています。

太陽光発電原理図