シリーズ 青葉山 43  アオキ 


All by Kahoku Shimpo. 

 

ミの木の間から差し込む日の光に、アオキの葉が光っている。雌雄異株のアオキ。赤い実をつけているのは雌株だ。傍らには、つぼみを枝先いっぱいにつけた雄株があった*。他の植物に比べると、少しの太陽エネルギーで生育できるアオキ。この冬、暖かだったとはいえ、季節はずれに発芽したのも、こんな特性によるのかもしれない**。

アオキの双葉が目立つ林床で、エサを探すシジュウカラ。今度はヘクソカズラのつるに飛び移った。

(河北新報社提供 初出 1991.3.28)


アオキ
Aucuba japonica Thunb.
ミズキ科

常緑低木。モミ林の低木層で優占する他、暗い林内にふつう。

* もちろん同じ時期に雌株もつぼみをつけています。4月に開花し、受粉してできた実はゆっくりと成熟し、冬に赤くなってきます。翌年の春に再び花が咲く頃も、赤い実が残っています。この中央の写真はその状態です。
** この文章は少し間違っています。少ない光でも生きられるのは確かですが、それと発芽の早さは関係ありません。詳しくは(青葉山10)アオキの注釈を。