シリーズ 青葉山 42  ツグミ 


ョロッ、キョロッ。ツグミがさえずりを始めた。

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林床にカタクリの葉が広がるモミの森。地上に降りたり、また飛び上がったりしてエサを探している。辺りを見渡すと、他の枝にも仲間が止まっている。これから始まる「渡り」を前に、集団をつくり始めたようだ。

昨秋遅く、シベリア方面から寒さを避けて渡来したツグミ。春になると繁殖のため、また帰っていく。海を越え、数千キロの旅を無事終えることができるだろうか。

南寄りの強い風がモミの巨木を揺する。ツグミは次々と北へ向かって飛んだ。

(河北新報社提供 初出 1991.3.28) 


ツグミ
Turdus naumanni
スズメ目 ヒタキ科

体長24cm。シベリア東部からカムチャツカにかけて繁殖し、日本には冬鳥として全国に渡来します。低地から山地の農耕地・芝生・川原・干潟など、いろいろな環境に生息します。秋の渡来直後は林で群れが見られ、イイギリなどの木の実を好んで食べます。冬に群れは消失し、開けた場所で一羽で見られることが多くなります。地上を跳ねながら移動しては止まり、小動物をとらえます。園内の開けた場所で採餌している姿がよく見られます。

 ついに、記事本文にカタクリの名が現れてきました。初出が91年の3月末。いささか前のめりでアップしていますが、頭の中でカレンダーを調整しながらご覧下さい。本シリーズは98年3月中旬のNo.54カタクリで一息つく予定になっています。(1998年2月22日記)