シリーズ 青葉山 199  ハシボソガラス 


 
 

 
ニグルミの実をくわえて、ハシボソガラスが飛んできた。何度もクルミを地面に落下させるが、堅くてなかなか割れない。今度は路上に置いた(下)。通行する車に踏みつぶしてもらおうというわけだ。


作戦は大成功。黙ってみていたほかのカラスも、「学習」を重ね、すぐにまねをするだろう。
"進化"したカラスだが、ごみをあさるだけではない。山に自生するイイギリの実も大好物だ(下)。

カラス科。全長50cm。
(河北新報社提供 初出 1991.12.12)

ハシボソガラス
Corvus corone
カラス科

植物園のモミ林はハシボソカラスのねぐらになっていて、夕方には周辺から植物園に帰ってくるおびただしい数のカラスを観察できます。カラスの数は年々増加の一途をたどっており、責任の一端は人間が出すゴミにあるようです。

車を利用したカラスのクルミ割り行動は日本各地から散発的に報告があります。植物園周辺の個体群もそのひとつですが、この行動が日本中のカラスに広がっていくきざしは今のところないようです。

 → カラスとクルミ