シリーズ 青葉山 191  カラハナソウ 


 
 

 
緑色の丸い果実が、強い香りをぷんぷんさせていたのは、生ビールのおいしい季節を過ぎる9月のこと。

実はこのカラハナソウ、ビールの苦み付けに使う「ホップ」の日本産野生種だ。

強い香りはホップのそれだったわけだ。

 

今では、桑に似た葉もすっかり落ち、複雑に絡んだつるもあらわに。果実も茶枯れた。重なり合った「苞(ほう)」が"翼"になって、種子を飛ばしていく。

クワ科。多年生のつる性植物。雌雄異株。

(河北新報社提供 初出 1991.12.2)

カラハナソウ
Humulus lupulus L. var. cordifolius (Miq.) Maxim.
クワ科
中島池周辺などの林縁や草地にふつう。

園内では上記の中島池跡周辺の他に、青葉山に登る車道沿いにもたくさん生えています。クジャクチョウの食草としてよく知られていますが、そのほかにキタテハ、シータテハの食草でもあります。

 → カラハナソウの花