シリーズ 青葉山 181  タニウツギ 


 

 

 
筋の斜面をピンクの花で彩っていたタニウツギ。

 
甘い蜜(みつ)を求めて、昆虫たちが次々に訪れ、吸蜜していたのは5月中旬のことだった。

夏の蒸し暑い夜には、葉の裏で繰り広げられたヒグラシの神秘的な羽化のシーンも見た。

 

花が散ってからもう半年。乾いた果実は果皮を広げ、中から種子がこぼれ落ちている。この種子を食べに、きょうはどんな野鳥がやってくるだろうか*。

 

スイカズラ科の落葉低木。

(河北新報社提供 初出 1991.11.19)

タニウツギ
Weigela hortensis (Sieb. et Zucc.) K.Koch
スイカズラ科
林縁にややふつう。

その名の通り山地の谷間や渓流沿いで、5-6月ころ枝いっぱいに淡いピンクの花を咲かせます。主に雪の多い日本海側に分布するとされていますが、仙台付近でもふつうに見られます。

→ タニウツギの花を訪れたトラマルハナバチ(青葉山86)

 * タニウツギを目当てに野鳥がやってくるかどうかは疑問です。