シリーズ 青葉山 163  コハウチワカエデ 


 

 

風通しの良い高台では、早くも紅葉の始まった樹木もある。太陽の光に透けて見える真っ赤な葉に、近づいてみた。

 

 
のひらのような葉は九つに割れ、鋭いきょ歯がある。幅は6cmほど。

 

 

近くに生える同じ仲間のハウチワカエデより小型だ。

 

赤や黄の葉の間から見える空も、心なしか青みが増したようだ。そのキャンバスの上を、秋の雲が飛んでいく。地表では、子葉を赤く染めたドングリが、冬の間自分の身を守る"落ち葉の布団"を待っていた。

カエデ科の落葉高木。

(河北新報社提供 初出 1991.10.26)

コハウチワカエデ
Acer sieboldianum Miq.
カエデ科

最上台などの明るい林内にややふつう。

今年(1998年)の10月は記録的に気温が高くなかなか紅葉が進みませんでした。11月になって青葉山の木々もようやく色づいてきました。

 今年の写真ではありませんが、紅(黄)葉の写真を集めたページは こちら
 カエデ類の解説は → ウリハダカエデ(青葉山20) / → ハウチワカエデ(青葉山56)