シリーズ 青葉山 20  ウリハダカエデ 

 

ナラやクリ、コハウチワカエデ。落葉した雑木林は美しい。陽光が林床の落ち葉に差し込んでいる。落ち葉を裏返すと、越冬中の虫がいた。
 

木に1本ずつ触れて歩いた。温かな幹-。林は生きている。

 

 

ウリハダカエデが生えていた。マクワウリの肌に似た、滑らかな樹皮は若木の証明。老木では、幹が灰かっ色になる。

 

 

光沢のある冬芽はいよいよ赤く、大きく膨らんで春を待っている*。

 

(河北新報社提供 初出 1991.2.14)


ウリハダカエデ
Acer rufinerve Sieb. et Zucc.
カエデ科

落葉高木。明るい林内にふつう

* さて、今年はどちらの性の花が咲くのでしょう?
 カエデの仲間は、性の表現の多彩なことで知られています。植物園スタッフの研究によると、このウリハダカエデには雄花ばかりのオスの木、雌花ばかりのメスの木の他に、雄花雌花がまじった木もあります。さらに、同じ木でも年によって別のタイプになったりする(性転換)という、まことに不思議な種類です。理由はまだよくわかっていません。

→ ウリハダカエデの紅葉(青葉山180)

→ 園内でみられるカエデの黄(紅)葉