進行中のプロジェクト
1.SolarEV シティー構想
屋根上PVとEVを蓄電池として用いることで、エネルギー経費の大幅削減を実現しながら都市の脱炭素化が可能であることが分かりました。この屋根上PVとEVを都市スケールに広げたシステムをSolarEVシティー構想と名付け研究を行っています。また、2023年から科研費のプロジェクトとして、街区レベルでのPV+EVによる都市の脱炭素化研究も進めています。
-2022年9月 SolarEVシティ構想の可能性、ベース設計資料、No.191、P37-39、 2022(PDF)。
-2021年12月 戸建て住宅における屋根上太陽光発電(PV)+電気自動車(EV)の脱炭素化ポテンシャルが、今後、急激に高まる(プレスリリース)
-2021年6月にワールドビジネスサテライト(WBS)の特集で報道されました。その後、CNBC Asia Channel Japanで放映され、YouTubeに掲載されています。
-2021年1月14日屋根上太陽光発電(PV)と電気自動車(EV)を用いた新たな都市の電力・モビリティーシステムの可能性:「SolarEVシティー」コンセプト(プレスリリース)
-2020年4月 2030年に向けてEVを屋根上PVと組み合わせて蓄電池として使用した際の家庭の経済性と脱炭素化に関して(CGERニュース)
2. Global SolarEV City プロジェクト
日本、米国、韓国、中国、インドネシア、オーストラリア、フランスの研究者と、世界の都市のSolarEVシティーの可能性を研究しています。太陽光発電とEVによる脱炭素化のポテンシャルは、その土地の気候はもちろん、都市の形状、文化、経済、電力システムによって変わるため、様々な角度からの分析を行い、持続可能な都市の在り方を研究しています。
-2022年9月15日ソウル大学校知能生態科学研究科と部局間協定締結。Kang准教授らと、共同研究を推進していきます。
-2022年6月3日韓国の都市の分析プロジェクト(プレスリリース)
3.京都未来門プロジェクト
京都から日本の脱炭素化を加速させるため、研究者、NGO、京都市、企業、宗教団体が協力して、SolarEVシティーの実装を目指したアクションリサーチを京都で行っています。また、ここでは、都市の1kmメッシュでの脱炭素化ポテンシャルの評価手法の確立、カーボンニュートラルに向けた都市のトランジッション研究や、PVとEVを使った分散型電源の実証試験の計画策定を行っています。
-2021年10月書籍「都市の脱炭素化」を大河出版から発売(アマゾン)。各章の著者らによるウェッビナーシリーズを開催。
-2020年6月 京都における屋根上PVと蓄電池、EVを活用した脱炭素化の論文をApplied Energyに発表(ページ)。
4.インドネシアでのPV+EV実証事業に向けたスコーピング調査
インドネシアの脱炭素化を進めるため、アジア開発銀行と協力して屋根上PVとEVを活用した実証事業を行うためのスコーピング調査を行っています。
5. 研究プロジェクト
◎Decentralize Indonesia Energy System with Rooftop Solar PV to Achieve Net Zero Emission(NZE) by 2060
According to The Ministry of Environment and Forestry (KLHK) Report 2023, the energy sector contributed about 59% to the total national Greenhouse Gas (GHG) Emissions in Indonesia. Indonesia needs to turn its position toward the transition from fossil energy to renewable energy. It is marked as the one strategy to achieve NZE by 2060. Additionally, to meet the 23% renewable energy mix target by 2025 as outlined in the 2014 National Energy Policy (KEN), it is essential for Indonesia to accelerate the deployment of renewable energy.Indonesia has a substantial solar energy potential of 207.89 GW; its installed solar PV capacity remains below 1 GW. However, rooftop solar PV saw its highest annual growth, reaching around 17.9 MW. Connecting every site to the grid may not be feasible. Therefore, decentralized rooftop solar PV offers an optimal solution for achieving NZE by 2060 and advancing renewable energy objectives. This study will analyze the potential of decentralized rooftop solar PV withinthe context of Indonesian energy system and will also identify the most feasible areas for rooftop solar PV.
◎PV+EV strategies for Different Building Types in Urban and Rural Development. Exploring the operational models and decarbonization potential of PV+EV systems across different building types in China.
◎ 北海道における洋上風力発電と配電の技術経済分析 2025年を見据えた都市の脱炭素化に関する研究を行い、未来を描きながら現状において経済的に脱炭素化に取組む方法を計算しています。北海道EEZまでの海域における風速、水深、離岸距離などのデータを用いて、洋上風力発電が発展できる橋世にウィンドファームを設計し、発電の最大のポテンシャルを算出した上で、SAMをしようしえ経済効果をシミュレーションします。その後北海道の電気ネットワークを構築し、洋上風力電気の最も経済的な配電方法をシミュレーションします。
◎屋根太陽光発電と電気自動車を用いたV2Hシステムの脱炭素化効果の分析とモデル構築 現在唯一のV2Hシステム市場である日本全国を対象に充放電量などの実測データを収集し、様々な条件下におけるV2Hシステムの課題を解析する。また、システムの導入におる住宅のCO2排出量や電力自給率の変化などを将来的な市場拡大やコスト下落を加味した上で分析し、効率的な導入モデルを明らかにする。
6. その他
仙台市、東北大学のカーボンニュートラルなど、まず、私たちが働き住む場所でのカーボンニュートラルの在り方の研究を開始しています。私の研究の最終ゴールである「自然システムの中で、人間社会がどのように持続可能な社会システムを構築すべきなのか」を明らかにするため研究を続けていきます。
-2022年10月からの後期のゼミ「先進社会環境学演習」にて、東北大学のカーボンニュートラルに向けた戦略作りを学生と行います。
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