日時 令和4年9月6日(火)14時20分から16時30分
「働く人にとって、身体的にもメンタル的にも、健康であることはいろいろな意味で大切なことです。産業医の立場として、病気を持つ教職員の方々と接する機会が多くなりました。身体の不調を認識するせいでしょうか、健康であることの重要性をあらためて、噛みしめるようにお話してくださる方は少なくありません。大学では、一般企業よりも健康について自己管理が必要である傾向があります。今回の講演では、健康な方にもわかりやすく、健康と病気の分岐点についてお話したいと思います。普段の生活や毎日の業務の連続では、大変なことも多いでしょう。そのような中、健康を維持するにはどうしたらよいのか、参考にしていただければと思います。」
「1988年東北大学医学部卒業。カナダ・マギール大学特別研究員、福島労災病院第二呼吸器科部長、東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野講師、東北大学保健管理センター助教授を歴任後、2010年東北大学環境・安全推進センター教授(統括産業医)に就任。専門は産業医学、呼吸器内科学。身体活動を基本とした心身の健康づくりに興味をもって啓発に取り組んでいる。」
「宇宙環境は生体の加齢変化を加速する。宇宙ストレスが生体に与える影響を明らかにし、それを防ぐ対策を生み出すことは、人類の宇宙進出を推進だけでなく、地上における健康・長寿社会の実現に貢献するものと期待される。近年、宇宙向けマウス飼育装置開発の成功により、国際宇宙ステーションでの長期飼育が可能になり、宇宙マウス実験の時代が到来した。本講演では、これまでの宇宙マウス実験の研究成果とヒト健康長寿研究への還元を目指した取り組みついて紹介する。」
「2007年に筑波大学にて医学博士取得、2008年から東北大学大学院医学系研究科助教、2016年同講師、2022年同准教授。約20年間に渡り、一貫して酸化ストレス応答を制御する転写因子Nrf2の研究に取り組んでいる。JAXA(宇宙航空研究開発機構)が公募した国際宇宙ステーション・「きぼう」利用テーマに採択(代表:山本雅之、分担者:鈴木隆史)され、世界初のNrf2遺伝子ノックアウトマウス宇宙滞在実験を実施した。」