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マウスの全リンパ節の名前

2021.03.30 note

マウスのリンパ節は22種類程度 [1].
通常のマウスのリンパ節は直径が1-2mm程度であり, 肉眼で観察することは難しい.
研究室で樹立したMXH10/Mo-lpr/lpr (MXH10/Mo/lpr)マウスでは, 全身のリンパ節が10mm程度(ヒトのリンパ節程度)まで腫脹する.
リンパ節の位置が容易に同定できる.

マウスにおけるリンパ系の解明は, ヒトのリンパ系に関わる疾患の診断・治療法の開発に有益である.

マウスを含め動物モデルを使用する際には, 動物モデルを選択する意義や動物モデル固有の変動要因や表現型, コントロール条件, 統計処理などを考慮すべきである [2].
得られた結果は精確に記述し, 理解し, 考察されなければならない.

名称と位置はVan den Broeckら[3]の記述を参考にした.
尾部深頸部LN(No.4)はVan den Broeckら[3]の記述よりも位置が低いため,新たに命名した.
No.1-9:末梢(頭頸部領域,前肢,後肢) リンパ節.
No.10-12:胸腔内リンパ節.
No.13-22:腹腔内リンパ節.
No.11-16とNo.21のリンパ節は分離している.
No.17のリンパ節は1つとして扱った.
上記以外のリンパ節は左右対称に配置されている.

参考文献

[1] L. Shao, S. Mori, Y. Yagishita, T. Okuno, Y. Hatakeyama, T. Sato, T. Kodama, Lymphatic mapping of mice with systemic lymphoproliferative disorder: usefulness as an inter-lymph node metastasis model of cancer, Journal of immunological methods, 389 (2013) 69-78.
[2] W. Van den Broeck, A. Derore, P. Simoens, Anatomy and nomenclature of murine lymph nodes: Descriptive study and nomenclatory standardization in BALB/cAnNCrl mice, Journal of immunological methods, 312 (2006) 12-19.
[3] M.J. Justice, P. Dhillon, Using the mouse to model human disease: increasing validity and reproducibility, Disease Models & Mechanisms, 9 (2016) 101-103.