シリーズ 青葉山 73  センダイムシクイ 


 

 
全体が新緑から緑へー。葉も大きく広がり、野鳥たちの姿も次第に見つけにくくなってきた。

森の中層部から特徴のあるさえずりが聞こえてきた。

 

「チヨチヨビー」。木から木へと渡りながら、イタヤカエデの若木に止まった。

 
背中はくすんだオリーブ色、腹部は濁った白。この季節は、ほぼ完璧な保護色となっている。

 


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鳴き声が「千代千代ビー」と聞こえることから"ご当地"仙台の名が付いたと言われているが、特にこの周辺で数が多いわけではない。

東南アジアからの夏の渡り鳥。全長12.5cm。

 
(河北新報社提供 初出 1991.5.15)

 


センダイムシクイ*
Phylloscopus occipitalis
ヒタキ科ウグイス亜科

九州以北の低山の落葉広葉樹林に渡来します。植物園でも鳴き声を聞くことができますが、繁殖はしていないようです。

カッコウの仲間のツツドリがセンダイムシクイに託卵することが知られています。

*上の写真の鳥にはセンダイムシクイの特徴である白い眉斑、灰緑色の頭央線がありません。キビタキ(青葉山69)のメスである可能性があります。