シリーズ 青葉山 36  モズ 

 
ズのオスが、
じっと地面を見つめている。

ゆっくりと回していた尾の動きが止まった瞬間、地上に飛び降り、再び元の枝に戻った。カギ形のくちばしの先で、クモを捕らえ、飲み込んだ。

 

 

モズが去った後"狩り場"を歩いてみる。枯れ木の陰には、いろんな虫がいた。クモもいた。

さっき捕らえられたものと同種だろう。

 

近くの枝先で、ミイラのように干からびたカエルを見つけた。これがモズの「はやにえ」。昨年刺しておいたものを忘れてしまったようだ。

(河北新報社提供 初出 1991.3.20)


モズ
Lanius bucephalus
スズメ目 モズ科

北海道から九州までの全国に広く分布し繁殖します。北日本のものは冬に北方へ移動します。集落や農耕地の周辺・川原・低木のある開けた環境に生息します。昆虫やムカデ・カエルなどの小動物をとらえ、木の刺や小枝に刺しておく「はやにえ」の習性があり、秋にもっとも目立ちます。テリトリーを確保し春の繁殖につなげるために秋から冬にさえずります。これを特に高鳴きといい、園内周辺でもよく聞きます。春早いうちから繁殖し、巣立った雛に給餌している姿が見られます。

モズのはやにえについてはこちらもご覧下さい → ミズキ(青葉山195)