シリーズ 青葉山 195  ミズキ 


 
 

 
い季節に羽化するフユシャクの仲間が休息中の林縁を抜ける。


谷筋を下ると、つややかに光る赤い木が目に留まった。ミズキだ。水平に伸びた枝ぶりは、"テーブルツリー"と呼ばれる。「水木」の名の通り、折った枝先からあふれるほどの樹液をしたたらせる。
 
冬の食料「早ニエ」の準備は整ったのか。モズが尾をゆっくりと回しながら、悠然と遠くを見ていた。
ミズキ科の落葉高木。
(河北新報社提供 初出 1991.12.6)

ミズキ
Swida controversa (Hemsl.) Sojak
ミズキ科
最上道などの明るい林内や林縁にふつう。

道標1の近く、アヤメ類の湿地の上に大木があり、花の時期にはモミの緑を背景に見事なコントラストを見せてくれます。種子は鳥に食べられ、ふんと一緒に散布されます。こけしの材料としても知られ一部では植林も行われています。

モズ
Lonius bucephalus
モズ科

モズのはやにえの意義はまだ諸説紛々です。大まかには 1)餌を貯食している、2)食べにくいものを刺して食べている、3)好みではないものをとりあえず刺しておく、4)縄張りの範囲として示している、5)縄張り内に「はやにえ」が多いとメスを獲得しやすい、といった説があります。

 → モズ(青葉山36)