シリーズ 青葉山 21  アオゲラ 

 


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を落とした木々を仰ぎ見ると、上空には重そうな雪雲が広がっている。キョッ、キョッ。明るく、かん高い声が聞こえる。波形を描いて飛んできたのはアオゲラ。後頭部に赤い羽毛が見えた。どうやらメスらしい。キツツキ科の鋭いつめと強い尾羽で体を支えながら、カスミザクラの幹を真っすぐに上っていった。キツツキ科の鳥は、強い口ばしで木に穴をあけ、中に潜む昆虫類を捕ることはよく知られている。カメレオンのように、長く伸びる舌を使って樹皮のすき間などに隠れる虫を捕食する特技も持っている。

低山にすむ日本特産種の留鳥。全長約30cm。

(河北新報社提供 初出 1991.2.15)


アオゲラ
Picus awokera
キツツキ目 キツツキ科

日本国有種であり、それは学名にも反映されています。本州以南、屋久島までの山地や、平地の広葉樹林に周年生息します。樹木をつついて餌を取るキツツキの仲間で、主に昆虫やその幼虫を食べますが、秋冬には木の実もよく食べます。樹液をなめることもあります。ピョーという声は、カッコウの声とともに横断歩道の信号機に使われています。青葉山では繁殖しており、園内でムラサキシキブガマズミを食べているのを冬によく見かけます。