主要な研究設備
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ダイナミック/スタティック併用型X線CTスキャン装置
最大分解能5 µmで試料の3次元構造を観察する装置。
X線照射源と検出器を回転させる(ダイナミック型)ことができるため、雰囲気を制御した高温電気炉内で反応の進行している試料の3次元のin-situ構造観察も可能。 -
雰囲気・温度制御型X線回折装置
雰囲気制御下で約800℃まで昇温可能な電気炉を併設したX線回折装置。
X線源としてFe管球を使用しているため、Fe系の試料の分析に適する。
還元雰囲気(CO-CO2-H2-H2Oガス)の制御も可能。 -
鉱物相解析システム
最大2000倍の倍率で観察可能な光学顕微鏡とデジタル画像の解析が可能であり、複数視野の結合画像の生成や鉱物相の識別を自動で行う。
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高温反応分析装置
雰囲気制御が可能な赤外線集光加熱炉に設置した試料から発生するガスをマイクロガスクロマトグラフおよび非分散型赤外線吸収式ガス分析装置で分析が可能。CO, CO2, O2, H2, H2Oなどの排ガス組成の逐次分析が可能。主に製鉄原料の反応性評価に使用。
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高温顕微鏡
1400℃まで昇温可能な赤外線集光加熱炉にCCDカメラが併設されている。
観察視野を動画として出力でき、高温で反応している試料のin-situ観察が可能。また各種混合ガスを導入可能。 -
2次元2色温度計
600℃以上の観察視野に対して2次元温度分布を取得できる。
2色温度計のため、黒体を指定しなくても温度を測定可能。 -
圧力制御型還元炉
最大8 atmまで圧力を上げられる雰囲気制御可能な竪型電気炉(最高1150℃)。
試料台が電子天秤に直立しているため、反応進行時の試料の重量変化を計測できる。雰囲気制御はCO-CO2-H2-H2Oガスが主に利用可能。試料量が100g程度まで充填層構造で装入可能である。 -
焼結シミュレータ
鉄鉱石焼結プロセスにおける燃焼帯を部分的に模擬した装置。
内径60mmのアルミナ管に熱風を吹き込むことが可能である。反応中の温度や圧力損失変化、排ガス組成の測定が可能。カスケードインパクタと接続することで排ガス中微小粒子を粒度ごとに捕集できる。他に内径35mmのシミュレータも2台所有している。