大学学部生向け

  • 藤原邦男, "物理学序論としての力学"
  • 文章がとても良く書かれていて、これから本格的に物理学を学んでいこうと思う気が出ます。

  • 砂川重信, "電磁気学", "理論電磁気学"
  • 清水明, "熱力学の基礎", "量子論の基礎"
  • 論理的で平易に書かれている教科書です。

  • 須藤靖, "解析力学・量子論", "一般相対論入門"
  • 小出昭一郎, "量子力学 I"
  • 猪木慶治, 川合光, "量子力学 I, II"
  • J.J.サクライ, "現代の量子力学 上・下"
  • ランダウ, リフシッツ, "力学"
  • ある程度物理学を学んだ後に読むと面白いと思います。

  • Bernard Schutz, (江里口良治, 二間瀬敏史 訳), "シュッツ 相対論入門 I 特殊相対論"
  • 特殊相対論の記述がとても良いです。

  • Steven Weinberg, "Gravitation and Cosmology"
  • 一般相対性理論について、ほとんど省略しているところが無く、わかりやすく書かれています。

  • 佐藤光, "群と物理"
  • 物理で使う群論についてわかりやすく書かれています。

学部4年生、大学院生向け

これより先の勉強は、主にゼミ形式で進めることになると思います。進学先の教員に直接アドバイスをもらうのが一番だと思いますが、ここでは素粒子論的宇宙論の分野に進みたいときにはどのような本の候補があるのかを簡単に書いておきます。ただし、最近の本は載せていないのであまり参考にならないかもしれません。

一般相対性理論をきちんと復習しつつ、場の理論をしっかり学んでいってください。場の理論の教科書をどれか1冊選んで、その本をゼミの仲間と一緒に式変形を含めて全て追って、何度も読み直すのがいいと思います。2冊目以降は補足的に読むといいと思います。

  • Mark Srednicki, "Quantum Field Theory"
  • 論理的に書かれている場の理論の教科書です。

  • Michael E. Peskin, Daniel V. Schroeder, "An Introduction To Quantum Field Theory"
  • (私の世代では)標準的な場の理論の教科書です。

  • Edward W. Kolb, Michael S. Turner, "The Early Universe"
  • 古いですが、素粒子論的宇宙論の内容を網羅した教科書です。



以下は研究テーマ別の参考書です。逆にこういうのを学びたい、というところから研究テーマを決めるという方法もあるかと思います。

  • V. F. Mukhanov, S. Winitzki, "Introduction to Quantum Effects in Gravity"
  • 曲がった時空での場の理論の本で、ホーキング放射やウンルー効果、インフレーション中の量子ゆらぎなどの話題を解説しています。

  • A. Vilenkin, E. P. S. Shellard, "Cosmic Strings and Other Topological Defects"
  • 相転移に伴って形成される位相欠陥についての教科書です。

  • Sidney Coleman, "Aspects of Symmetry: Selected Erice Lectures"
  • いろいろな話題が書かれています。特にSec. 6の古典解とSec. 7のインスタントンについての部分が宇宙論で使うことがあります。

  • Michel Le Bellac, "Thermal Field Theory"
  • 有限温度中の場の理論の教科書です。

  • Joseph I. Kapusta, Charles Gale, "Finite-Temperature Field Theory: Principles and Applications"
  • 有限温度中の場の理論の教科書です。

  • 松原隆彦, "現代宇宙論—時空と物質の共進化"
  • 宇宙の構造形成の教科書です。宇宙論を研究するなら知っておきたい内容です。

  • Scott Dodelson, "Modern Cosmology"
  • 宇宙の構造形成の教科書です。

Review 論文など

研究テーマを選ぶ参考になるようなレビュー論文をいくつか載せておきます。リンク先で無料で読めます。

その他の本

  • 野矢茂樹, "論理トレーニング101題"
  • 論理構造を意識しながら文章を読むための訓練にとても良い本です。読むための基礎ができていれば、進んだ内容の教科書を自分で読んで学んでいくこともできますし、そのうち文章も論理的に書けるようになります。

  • 松澤喜好, "英語耳"
  • 英語の発音のしかたを知ることで、聞き取りもだんだんとできるようになります。

  • スティーブ ソレイシィ, ロビン ソレイシィ, "英会話なるほどフレーズ100"
  • 海外生活でよく使うフレーズが書かれていて、これを反射的に言えるようになると海外に行っても不安にならないと思います。