植物と他の生物との共生に関する研究

キノコから栄養をもらって暮らすラン～菌類従属栄養植物の進化とその菌根共生に関する研究

　植物は通常光合成によって栄養を得ていますが、光合成をせずに根に共生している菌類（菌根菌）から栄養をもらって暮らしている植物がいます。
　このような植物は菌類従属栄養植物とよばれ、カビやキノコの仲間と共生しています。
　では、菌類従属栄養植物はどのように進化してきたのでしょうか？
　菌類従属栄養植物は、光合成をする独立栄養植物から進化したことがわかっています。
　私達はラン科植物をモデルに研究を行い、菌類従属栄養植物が進化する過程で菌根菌の種類が大きく変化することを発見しました。
　菌根菌は多くの陸上植物にみられますが、このように菌根菌の種類が大きく変化する現象は、植物の多様化に重要な役割を果たしているのではないかと考え、研究を進めています。