ホオノキ
Magnolia obovata Thunb.
モクレン科
最上台付近などの明るい林内にふつう。
ホオノキの花の寿命は2-5日ですが、花ごとにばらばらに咲くので、1本の木の開花期間は1ヶ月にも及びます。花は蜜を全く分泌せず、甘い香りで昆虫を引き寄せます。昆虫は花粉をめあてに訪花しますが、花粉を出さない雌期の花にもだまされて引き寄せられ、受粉がおこります。いろいろな段階の花が木の上にあることも雌期の花に昆虫を呼ぶのに役立っているようです。
ホオノキは人間とかかわりが深い植物です。長さ40cmにもなる大きな葉は朴葉(ほうば)味噌、朴葉もち、朴葉寿司など様々な料理に、やわらかい材は「朴歯の下駄」と言われるように下駄や木版などに使われてきました。