シリーズ 青葉山 66  セイヨウタンポポ 


 

 


い生命力で人間が変えた環境に適応し、エゾタンポポとの"競争"に勝ってきた帰化植物。

雌しべが受粉しなくとも、自ら種子をつくる"単為生殖"の能力を持つ。

 

タンポポの花は多くの花の集合体。花びらのように見える1枚1枚が、独立した花の構造を持っている。

 

  

花は夜閉じる(左下)。開閉を3回ほど繰り返して花は終わる。

(右下)はおなじみの綿毛。種子は風速が5mを越すと、ふわりと飛んで行く。

 

ヨーロッパ原産。

総苞片(そうほうへん)が反り返っていれば、セイヨウタンポポだ。

(河北新報社提供 初出 1991.5.7)  

 


セイヨウタンポポ
Taraxacum officinale Weber
キク科

帰化植物。一号道路沿いなどの路傍や草地にふつう。

セイヨウタンポポはヨーロッパを代表するタンポポで、日本には明治の始めにサラダ用に導入されたのが最初との説があります。都市環境に強く、人間がかく乱した場所に多く見られ雑草として世界中に広がっています。ただ、植物園のある青葉山周辺では総苞片が反り返らない在来種のエゾタンポポが多いようです。

ヨーロッパではさまざまなタンポポの栽培品種が作られ、野菜として栽培されています。日本でも江戸時代から戦前にかけてタンポポの園芸が流行し、斑入りや色変わりの品種が多数作られていました。