シリーズ 青葉山 52  シダレヤナギ 

かな南寄りの風に、シダレヤナギの枝がたおやかに揺れている。ゆらり、ゆらりと風まかせ。のどかな光景だ。
流れる枝の向こうから「ケッケーッ」という雄のキジの鳴き声。すぐその後にホロを打つ羽音が聞こえてくる。他の多くの野鳥のように、さえずりをしないキジは、繁殖期になるとこの羽音が雌を呼んだり、なわ張り宣言のための"サイン"となる。
手の届く所まで垂れ下がったシダレヤナギの枝。花穂が鱗片(りんぺん)を押しのけるように膨らんできた。

All photos by Kahoku Shimpo. (河北新報社提供 初出 1991.4.11)


シダレヤナギ
ヤナギ科

落葉高木。今朝の仙台は雪が積もっていました。三寒四温の寒。でも、ロウバイはかなり前から、マンサクやサンシュユは先々週から咲いています。週末からはミツマタのつぼみも開いてきました。(1998.3.16 記)

キジ
Phasianus versicolor
キジ科

日本の国鳥であり、狩猟鳥でもあります。北海道から九州までの各地に留鳥として生息しています。狩猟用に人工増殖・放鳥が行われ、4つの亜種が交雑してしまいました。平地から山地の明るい林・林縁・草原・農耕地に見られます。主に地上を歩いて餌を取り、草の葉や実・昆虫・クモを食べます。繁殖期以外は雄同士・雌同士の群れで生活していることが多く見られます。園内の林縁において周年観察され、特に春先は「ケン、ケーン」という鋭い鳴き声が聞かれます。広瀬川の川原でも普通に見られます。