朝の林は留鳥たちのさえずりで明ける。ゆったりとしたヤマガラ*、やや早口のシジュウカラ**。みんなだいぶ上手になってきた。
尾根筋で高さ1m余りのガマズミの幼木を見つけた。ひげのように伸びたまま、枯れてしまった頂芽***。その両端には魚のうろこのような赤い芽鱗(がりん)に覆われた卵形の側芽が大きく膨らんでいる。葉が対生するこの種類、側芽が二つ仲良く並んだ姿は二卵性双生児のようだ。
ざらざらとした感触の枝を根元に向かってたどっていくと、昨年一年間で20cmも伸びているのが確認できた****。これから始まる双子の背比べ、どちらに軍配が上るのだろうか。
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