シリーズ 青葉山 174  ハルジョオン 


 

 

 
節外れのハルジョオンが咲いていた。

 

澄み渡った秋空に映えたピンクの花は、150-400個もの「舌状花」の集合体。それだけ、実る種子も多い。


大正時代、北米から海を越えて日本に上陸した「帰化植物」で、仙台に根を下ろし始めたのは昭和30年代のこと。今では、一歩先に帰化したヒメジョオンを締め出す勢いだ。

さわやかな風が吹く。遠くから木々の葉が落ちる乾いた音が聞こえてきた。

キク科の多年草。

(河北新報社提供 初出 1991.11.11)

ハルジョオン(ハルジオン)
Erigeron philadelphicus L.
キク科
(帰化)望洋台などの草地や路傍にふつう。

北アメリカ原産で世界中に帰化しており、同じ帰化植物のヒメジョオンとともに道端で春から初夏を代表する花になっています。もともと「春に咲く紫苑(しおん)」との意でハルジオンと名付けられましたが、前述のヒメジョオンと対にしてハルジョオンと呼ばれることが多くなりました。

ハルジオンとヒメジョオンはよく似ていますが、前者は茎が中空なのに対して後者は白い髄(ずい)が入っていることで区別できます。

 → ヒメジョオンの花はヤブムラサキの回(青葉山97)に小さな写真があります。