シリーズ 青葉山 173  ミズナラ 


 

 

 
の準備に忙しい動物たちも戸惑ったかもしれない、暖かな朝。しかし、山は少しずつ色づいてきた。高さ20mを越すミズナラ。その黄色に染まった葉が、風に飛ばされていく。

 

右上は6月の葉。降りしきる雨に森全体がぬれ、ギザギザのある葉も重たげだった。

灰色の樹皮を見る(右下)。縦に深く裂け、触れると表面が薄くはがれる。

枝の大きなドングリは、すっかり落ちたようだ。ブナ科の落葉高木。

(河北新報社提供 初出 1991.11.9)

ミズナラ
Quercus mongolica Fischer var. crispula (Blume) Ohashi
ブナ科

離山などにまれ。

ミズナラはブナとともに日本の夏緑樹林(落葉広葉樹林)を代表する樹木です。ブナほどではありませんがまとまった林(ミズナラ林)をつくる傾向があり、雑木林の主役であるコナラに比べて北より・山地よりに分布しています。仙台近辺の丘陵地ではコナラのほうが多く、園内でもミズナラの生育はまれです。 → コナラ(青葉山34回)

ナラ類の材は淡黄色で美しく、オーク材と呼ばれて家具や建築に重用されます。中でもミズナラは優秀な材として知られています。