シリーズ 青葉山 172  アシグロツユムシ 


 

 

 
当たりの良い斜面に立つ。辺りの落葉広葉樹の紅葉は、気温の冷え込みと共に一段と鮮やかさを増してきた。

低木の枝を根元に向かって移動しているのは、アシグロツユムシの雌。


林床に下りると、産卵場所でも探しているのか、落ち葉の間をノロノロと歩いていった。

名前の通り、脚部が暗かっ色。アンテナ(触覚)に、クリーム色の帯がついているのが特徴だ。

草むらで鳴く虫の声も、ほとんど聞かれなくなった。遠くに見える蔵王の峰々に降った雪も、もう根雪になるだろう。キリギリス科。体長約20mm。
(河北新報社提供 初出 1991.11.8)

アシグロツユムシ
Phaneroptera nigro-antennata Brunner
キリギリス科

近縁のツユムシと比べてより山沿いに生息するとされていて、青葉山周辺で捕れるツユムシの仲間はほとんど本種です。草食性で、いろいろな植物の葉を食べます。