シリーズ 青葉山 148  シロヨメナ 


 

 

 

 
の役者が二人並んだ。パックリと開いたクリのイガ、中の実はどこへやら。

それに、今にも踏まれてしまいそうなかれんな花は、シロヨメナ。キク科の植物だ。

 

白や淡紫色の花をつける野菊は、似た者同士が多い。

ノコンギク*、ユウガギク、そしてこのシロヨメナ。区別に頭を悩ませられるが、詳しくは「総苞片(そうほうへん)」や実の毛の状態で見分ける。

 

紅葉にはまだ早いこの時期、野菊の仲間がいなかったら山道はどんなに寂しいだろう。

多年草。「嫁菜」は、シラヤマギクの「婿菜」に対してつけられた。

(河北新報社提供 初出 1991.10.8)

シロヨメナ
Aster ageratoides Turcz. subsp. leiophyllus (Franch. et Savat.) Kitam.
キク科

一号道路沿いなどの林縁や路傍、明るい林床にふつう。

* → ノコンギク