幼虫は、カワゲラなど他の水生昆虫を食べて生育し、餌の豊富な清流に好んで生息します。比較的きれいな川が街中まで流れ込んでいる仙台ではヘビトンボを普通に見ることができます。成虫は夜間灯火によく訪れるので、クーラーのない研究室に飛び込んできて一騒動というのも、夏の間には何度かあります。
名前はヘビトンボですが、トンボの仲間ではありません。トンボと違い、静止の時に左右の翅を折りたたむことができ(写真)、成虫に変態するときにサナギをつくります。幼虫は転石の多い渓流に生息し、孫太郎虫と呼ばれて子供の疳(かん)の薬として用いられました。釣り餌や食用にされることもあります。