シリーズ 青葉山 120  ハグロトンボ 


 

 

 
はトンボの社交場。いろいろな種類が、さまざまな生活の営みを見せてくれる。

 

涼しげに揺れる草の上に、静かに降り立ったのはハグロトンボの雌。

光沢のない黒い羽を、広げては閉じるしぐさを始めた。雄への"求愛のポーズ"だ。

ゆったりと大きく、リズミカルに繰り返す。

 


向かい側では、二匹の雄が雌をめぐって激しい空中戦を展開中。雌は知らん顔をしている。


ほとりでは、ヒルガオの花がさえない空に向かって咲いていた。

カワトンボ科。体長66mm。

 (河北新報社提供 初出 1991.8.10)

 

ハグロトンボ
Calopterys atrata Selys
カワトンボ

仙台周辺の沢沿いでは比較的普通に見られる種類です。胴は緑色の金属光沢のある黒色で細く、体の割に大きな黒い翅を持っていて、他のトンボより優雅にふわふわと飛びます。渓流の岩の上などで翅を合わせてとまっている姿をよく目にします。