シリーズ 青葉山 118  ホソバセセリ 


 

 

 
うやく雨がやんだ。ぬれた夏草を踏んで山道を行くと、頭上のクヌギが風に揺れ、水滴がバラバラと落ちる。

ホソバセセリが飛んでいた。「せせる」と言われるように、素早い動作のセセリチョウ科。しかし、この種は動きが遅い。

福島県が北限とされているが、最近仙台でも多く見つかり"市民権"を得た。

近くにはクルマユリが、頭を垂れている(写真中)。
足元のツユクサを見ると両性花だ(写真右)。
この植物には、雄しべだけの「雄花」もある。

翅開張4cm。

 (河北新報社提供 初出 1991.8.8)

 

ホソバセセリ
Isoteinon lamprospilus C.& R. Felder
セセリチョウ

成虫は林縁を好み、ウツボグサ・ヒメジョオン・オカトラノオなどの花で吸蜜するようです。幼虫の食草はススキや他のイネ科草本です。

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