シリーズ 青葉山 112  ホオジロ 


 

 

 
にえさをくわえたホオジロが低木の中に姿を消した。枝の間からかすかに見える巣の中にひなが4羽いた。物陰に隠れて観察してみよう。

ホオジロの子育ては雌雄共同で行う。この時期のえさは、ウマオイやコオロギなどの陸生昆虫が主で、およそ15分間隔でせっせと運ぶ。おなかをすかせたひなは、頭から丸のみにする。

写真の雌親がくわえているのは、えさではなくて実はふん。ひなはえさを食べると、おしりを上げて袋にくるまれたふんをする。親鳥は給餌(きゅうじ)の後に必ずふんをくわえて巣の外に運び出す。巣を汚さない野生の知恵だ。

ホオジロ科の留鳥。全長16.5cm。

 (河北新報社提供 初出 1991.7.31)

 

ホオジロ
Emberiza cioides
ホオジロ科

尾はやや長めですが、大きさ、羽色ともスズメによく似ていて、ヤマスズメ、ヤブスズメ、ノスズメといった地方名があります。全国の山地、平地の明るい林縁、低木林に生息しており、古くから日本人に親しまれてきました。特徴のある声でさえずり、「一筆啓上仕り候」などと聞きなされます。巣は地上の草かげまたは低い枝の上につくります。