FSS京都参加報告(B3広瀬)

こんにちは!笠田研究室学部3年の広瀬創です。
この度、京都で開催されたFusion Science School (FSS) 京都に参加してきました。今回はその様子と成果を報告します。
3日間にわたるこのイベントでは、1日目の午後と2日目の午前に、専門家の方々によるレクチャーがありました。講義では、核融合の基礎的な知識からこれらを実現していくための具体的な課題に至るまで幅広く学ぶことができました。本やネットの情報とは違い、実際に最前線に立って研究をされている方々の話は非常にリアルに感じられました。一つ心残りがあるとすれば、もう少し核融合のことを勉強してから講義を受けられれば、さらに多くの発見ができたかもしれない。自分の伸びしろをひしひしと痛感しました。
2日目午後は、われらが笠田研究室の先生方および先輩方が作成した核融合炉建設シミュレーションゲーム「Fusion Architect」をグループワークで行いました。このゲームはチーム対抗ターン制のボードゲームで、決められた手持ち資金で建設資材(レゴ)を買い集め、核融合炉建設までにかかったターン数の少なさを競うというものです。建築資材のレゴは1ターンに1度好きなものを買うことができますが、購入希望チームが多かった商品の価格は高騰するようになっており、これによっていつ資材を購入するかチームごとでの読み合いが起こります。私たちの班はというと、1ターン目、見事に高騰した資材を購入してしまい、結局ゲーム終了するまで財政難に悩まされることになりました。最終的に核融合炉の建設を完了することはできませんでしたが、核融合炉の開発には技術的な課題だけではなく、外交的な課題も存在することを学べたので満足です。加えて、ともに戦ったチームメイトと仲良くなり、今後の進路のこと、核融合炉についてのことを話し合うことができました。自分と同年代で他大学に通う生徒との交流は今回が初めてでしたが、普段とはまた違った新鮮な刺激を受け、今後の勉強、研究に対する意欲がわき上がってくる感覚でした。

京都タワー前でグループ写真


3日目は京都大学エネルギー理工学研究所のヘリオトロンJ装置を見学しました。真空装置や電源など、装置類の規模が思っていたより何倍も大きく迫力があり、知識が乏しい私でも楽しむことができました。展示も充実しており、個人的にうれしかったのは、過去京大が研究に使用してきたヘリカル型核融合装置の本物が置かれていただけでなく、直接触れることができたことでした。研究者たちの知恵の結晶を見学する貴重な機会を得られて良い経験になりました。

京都大学エネルギーで見学した核融合プラズマ実験装置。京都大学エネルギー理工学研究所は、笠田教授、近藤准教授、荻野助教の前任地とのことです


今回のFSS京都を通じて核融合についてみっちりと勉強することができ、自分にとって非常に有意義な3日間となりました。このイベントに携わった関係者の皆さまに、心からお礼申し上げます。今後とも、一学生として勉学に励んでまいります!

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