東北大学創立115周年・総合大学100周年記念式典・記念祭参加報告(B4:宮岸太一)

笠田研究室学部4年(B4)の宮岸です。2022年、我らの学び舎東北大学は創立115周年・総合大学100周年を迎えました。その節目を記念して開催された記念式典・記念祭に自主的に参列してきた結果、新たな発見が得られたので、皆様にもその内容と感想を報告しようと思います。


2022年10月1日に開催された東北大学創立115周年・総合大学100周年記念式典・記念祭は、式典が午前、記念祭は午後といった形の2部構成で実施されました。会場は川内キャンパスの萩ホールで、中に入るのは2018年入学式の後のガイダンス以来だったので懐かしさを覚えました。会場に入るとステージ上には「115th」の大きなオブジェクトが飾られ、煌びやかな光の演出がなされていました。

記念式典・記念祭は歴史ある東北大学を感じさせる厳かさと、節目を祝うに相応しい華やかさの中で行われました。式典では大野英男総長のご挨拶から始まり、来賓祝辞、各界でご活躍されている東北大にゆかりのある方々からのメッセージと続きました。東北大学が誇る卒業生の方々、私から見れば大先輩の方々のお言葉を拝聴する機会はまずないので、言葉一つひとつに重みが感じられました。記念祭では、若手によるトークセッションと各界をけん引する卒業生によるトークセッションの2つが実施され、様々な視点のお話が伺えました。東北大学工学部のご出身で現在パリ天文台にて研究員をされている小仲美奈さんの「東北大学に求めること」について話されていた内容が特に印象的でした。その内容は次の通りです。

「海外で東北大学と言ってもあまりわかってもらえないので、東北大学にはもっと国際的なプレゼンスを高めてほしい。女性の割合が今よりも上がれば国際的に評価され、認知度も上がるだろうから頑張ってほしい。」

小仲美奈さん

提起した問題も解決法も、私は経験したことも思いついたこともなく、海外にいることならではの視点ではないかと思い、自身の海外への思いは強くなりました。

ちなみに、小仲さんのパリでの部屋は、笠田研究室の属する金属材料研究所の初代所長であり本学の第6代総長でもある本多光太郎先生のお弟子さんのご家族の方から借りているそうで、東北大生だからという理由でお部屋を貸してもらっているらしいです。東北大生はパリに行こう!


印象に残っている内容はこれだけではありません。私が特に式典・記念祭に参加してよかったと思えた内容は、「社会とともに」と題された記念プログラムです。そのプログラムは東北大学115年の歴史を解説していただけるもので、新たな知見がいくつも得られました。私が自身の学ぶ大学のバックグラウンドとして覚えておきたいことがいくつかあったので、下にまとめておきます。

  • 日本で3番目の大学として設立された東北大学は、既存の東京大学、京都大学が西洋人の学者を教授としていたのと異なり、海外を見てきた20~40代の日本人が教授になったこと
  • 東北大学は民間の寄付により設立が実現したこと
  • はじめは理科大学だったが、教授たちの大学は総合大学であるべきであるという考えから文系学部を創設し、総合大学化したこと
  • 国立大学として初めて女子学生を受け入れたこと

これらの内容は頭の片隅に入れておくことによって、東北大学で学ぶ、研究することに対して価値や意味を見出しやすくなるのではないかと思います。特に、民間の寄付によって設立が実現した東北大学において学ぶことは、社会に還元することの責任を負うことであり、本学はその役割を果たしていると言えます。これからもその好循環を維持し発展させていくためにも、東北大学の理念のひとつである「実学尊重」を忘れずに学び、研究していくことが東北大生の務めなのだと思います。


私も最近院試が終わり、卒業研究が本格化してきました。「実学尊重」の本質に気づいた今、「研究第一」を掲げる歴史ある東北大学で、延いては東北大学金属材料研究所で研究できることのありがたみを忘れずに、卒業研究に真摯に向き合っていきたいと思います。そして大学院進学後は、「門戸開放」の元海外留学の間口を広げ手厚いサポートをしていただける東北大学で、海外留学にも果敢にチャレンジしていきたいと思います。

以上のように、東北大学創立115周年・総合大学100周年記念式典・記念祭に参加したことにより様々な学びや気づきが得られました。今回このような式典に参加してみてよかったと思っていますし、その学びをブログとして共有する機会を作ってくださった笠田先生には感謝しています。

高校生までは「式典=眠いもの」だったことを思い出すと5年で成長したなと思います(笑)

東北大学の歴史については、創立115周年・総合大学100周年特設ホームページhttps://115anniv.tohoku.ac.jp/index.html)にて詳解されていますので、興味がある方はぜひそちらにもアクセスしてみてください。

笠田研究室 B4 宮岸太一

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