Liu Yuchen君の論文が日本金属学会の英文誌Materials Transactionsで出版されました。おめでとうございます!
尚、本論文は笠田研所属の学生が主著となる最初の論文です。マイクロピラー圧縮試験で得られた酸化物分散強化銅合金の降伏応力のサイズ効果とバラツキを、微細組織の不均一性と結びつけて、数理統計的に議論するという「いぶし銀」の内容です。銅ですが。
当研究室で開発を進めている酸化物分散強化銅合金は、核融合炉のダイバータというロケットノズル並みの厳しい熱負荷に加えて、中性子照射にも耐える材料として期待されて(して)います。この論文は、材料開発に対して指針を与えるとともに、材料強度のサイズ効果やバラツキという基礎的かつ少々実験的に面倒なところに踏み込んだ意欲作です。オープンアクセスですので、是非お楽しみください。
Yuchen Liu, Sosuke Kondo, Hao Yu, Kiyohiro Yabuuchi, Ryuta Kasada, “Statistical Approach for Understanding the Effect of Specimen Size on the Yield Stress and Its Scattering in Mechanically-Alloyed Cu and ODS-Cu Obtained by Micro-Pillar Compression Test”, 2020 Volume 61 Issue 5 Pages 955-962.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/matertrans/61/5/61_MT-MBW2019005/_article