Remountable high temperature superconducting magnet - 分割型高温超伝導マグネット


Page 1 : 核融合炉における超伝導マグネット
Page 2 : 分割型高温超伝導マグネット
Page 3 : 高温超伝導導体の着脱可能な接合法の研究
Page 4 : 金属多孔質体を用いた
極低温冷媒熱伝達促進法の研究


Page 5 : 分割型高温超伝導マグネットの設計検討

Page 6 : 超伝導機器応用


分割型高温超伝導マグネットの設計検討

 これまで述べてきた基礎研究に加えて、実際に大型マグネットとして分割型高温超伝導マグネットの設計案を考える必要があります。 設計案については現在検討中ではありますが、現状で考えている概念図をここに紹介します(すべての課題が解決できている設計では まだありません)。


基本導体構造

 基本導体構造を図5-1に示します。導体としては高温超伝導テープを積層して周りを金属ジャケットで覆ったものを使用します。これを4つ組み合わせて導体ユニットとし、 導体ユニットをいくつもつなげて、マグネットのパーツとします。冷却チャンネルは各導体の二面に配置されており、導体間は絶縁処理が されています。一つのマグネットのパーツ内では冷却チャンネルは1本でつながっています。

図5-1 基本導体構造


接合部構造

 ここに示す設計案(図5-2)は接合法として機械的バットジョイント法、接合部の冷却法として金属多孔質体を用いた熱伝達促進法を適用した 場合のものです。

 基本的な構想として接合部がオスユニット、メスユニットという2つのユニットの組み合わせになるようにマグネットのパーツを 製作します。メスユニット側には接合力を負荷するための枠を溶接して取り付けておきます。接合力はマグネットパーツの 最外部からなんらかの方法で負荷します。また、電磁力(フープ力)による接合面の脱離を防ぐために、マグネットの外側には なんらかの支持構造材を配置します。

 メスユニット側に接合部用の冷媒取り込みのチャンネルを設け、接合部にある多孔質体に冷媒を供給します(接合部用の 冷却チャンネルはその他の部分の冷却チャンネルとは独立に製作します)。 多孔質体のオスユニットに面している側の面はふさいでおき、冷媒が軸方向ではなく、縦横方向に排出されているようにします。 排出された冷媒は、排出用の冷却チャンネルを通って回収されます。

図5-2 接合部構造



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