松山教授からのメッセージ:事件は現場で起きている、会議室ではない

本研究室では、加速器からの粒子ビーム・放射線を社会の役に立てるため、量子ビームイメージング、医療用画像診断装置に関わる技術の研究開発を行っています。

研究は主に、東北大学高速中性子実験室(A46)において行っており、同実験室のマイクロビーム装置を用いて「医学」「生物」「環境」を主な焦点としつつ、種々の分野への応用を進めております。

これらの応用を進める上で、大切なのはニーズに合った物作りです。マイクロビーム装置と種々の分野に応用するための実験装置は、市販品を用いているのではなく、卒業論文、修士論文、博士論文をまとめる過程で作り出されたものが多数あります。
本研究室では、自分で開発した装置が、自分の研究だけでなく、引き継がれて研究に用いられ、社会に役立っていきます。 そういうわけで、ものがどうなっているか知りたい人、ものを作ったりばらしたりするのが好きな人、こつこつやる人、を求めています。

自分の作ったものが社会に役立つのは、うれしいでしょ?

菊池准教授からのメッセージ:医療の未来は画像医工学が拓く

医療において例外無く、診断とは治療のための第一歩であって、治療方針を決定する極めて重要なプロセスです。反対に、どのような優れた治療技術であっても、診断が行われなければ開始されることはありません。

「その患者にどんな治療を施すか?」について古来の医師たちは己の五感のみを頼りに決断をしていましたが、これに一石を投じたのがレントゲン博士のX線の発見とこれを応用した「画像診断」の登場です。感覚的に体の内部の状態を「類推」するのではなく、“百聞は一見に如かず”の考えに基づいて実際に「見る」診断技術は医療の構造の中で不可欠の存在となり、今や診断画像がなければ如何なる治療も文字通り「開始できない」時代になっています。このように全ての治療行為に繋がるという極めて広い活用範囲を特徴とする画像診断は、医療のなかでも工学者が最も貢献できる分野の1つでもあります。

自分の開発した技術で未来の医療に貢献したいと考える学生さんは是非、松山・菊池研に足を運んでみてください。