持続可能な社会の実現 Sustainable Engineering
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サステナブルな社会(持続可能な社会)の実現に向けて研究に取り組んでいます。研究成果の一部が
International Journal of Sustainable Engineering
に掲載されました。持続可能社会の実現に向け,材料,ゼロエミッション,水環境に関する研究を行っています。
材料
日本の二酸化炭素排出の約1/4は,車などの輸送機器から排出されたものです。ニュートンの第1法則(力=質量×加速度)で表されるように,材料を強くすれば車を軽量化できて燃費が良くなり,
二酸化炭素の排出を減らすことができます。当然,少ない材料で同じ役割を果たす機器を作ることができ,省資源に役立ちます。そのために,表面改質で材料を強くし,その材料を評価する研究を行っています。
下図に示すように,二酸化炭素排出量の約1/4は車などの輸送機器によるものです。材料を高強度化して,輸送機器を軽量化すれば,その割合だけ二酸化炭素を減らすことができます。一例として,
未処理材の強度が93 MPaの場合,表面改質により156 MPaに強度を向上できます。
科学研究費補助金費基盤研究(A)で研究中です。
ゼロエミッション
持続可能な社会の実現のためには,廃棄物を極力少なくし(リデュース),材料をリサイクル,リユース(再利用),リプロデュース(再生),することが必要です。
通常,ショットピーニングと呼ばれる鉄のショットを打ちつける表面改質が行われていますが,当研究室では,キャビテーションという泡を使った表面改質法を開発しています。
水だけで金属材料を強くすることができますので,産業廃棄物などを生じません。また表・ハ改質による材料の高強度化は,皮膜などの他の材料を用いずに素材のみで強化できるので,リサイクルが容易で,廃棄物も出さない利点があります。
下図に可採年数を示しますが,資源には限りがありますので,無駄に棄てることなく,有効に使わなければなりません。
科学研究費補助金費基盤研究(A)で研究中です。
水環境
液体を高速で流すことにより,圧力が低下して液体が気体になるキャビテーション現象を使った水処理に関する研究を行っています。
キャビテーションが水に戻るときに生じる,数千℃,数万気圧の状態で生じるラジカルを活用した殺菌やプランクトンの駆除に関する研究を行っています。
キャビテーションで処理した水を用いて植物を育てると植物を元気にすることができます。
JSTシーズ発掘研究として研究中です。
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