ヤマホタルブクロ
Campanula punctata
Lam. var. hondoensis (Kitam.) Ohwi
キキョウ科
園内での現状は不明(1959年採集の標本あり)。
ロックガーデンに植栽されています。→花の写真
基準変種のホタルブクロ(Campanula punctata Lam.)は草地にまれ。二の丸苗圃にやや少数生える。
* この花に下から接近し、花の内側の毛をたよりに潜り込み、奥の蜜を吸うといった難しいことができるのはマルハナバチの仲間です。
** 雄しべと雌しべの成熟の時期がずれているだけでなく、もし自分の花粉が雌しべの頭(柱頭)についたとしても種子はできないようになっています(自家不和合性)。自殖を避ける、二重の仕組み。
*** ちょうどトラマルハナバチの背中に花粉がつくような花冠の大きさをしています。
「つかまえたホタルを入れておく袋」という美しい名前。なお、属名Campanulaは「小さな鐘」の意で、科名(キキョウ科、Campanulaceae)にも用いられています。宮沢賢治「銀河鉄道の夜」の登場人物カムパネルラの名は、おそらくこの科に属する植物からイメージしたものでしょう。