アブラゼミは仙台付近で最も普通に見られるセミのひとつで、植物園内でもたくさんの抜け殻をみつけることができます。
セミの大きな鳴き声はオスがメスを呼ぶ声です。鳴き声にひかれてメスが飛来し、交尾にいたります。メスの産卵管は太く頑丈で、木(枯れ枝のことが多い)に穴を開けて材に産卵します。
アブラゼミはその生活史が比較的良く調べられています。8月に産み付けられた卵は翌年の6-7月にふ化、4-6年間幼虫として地中で過ごし、産卵から5-7年後に羽化します。羽化は夜間行われることが多いく、夕刻遅くに穴から這い出てきて7時くらいから羽化を開始、9時くらいには羽化が完了します。
晴れて気温が上がった今日、夕方近く植物園の森から聞こえてくるのはひときわ大きなミンミンゼミの声。アブラゼミの鳴き声はかき消され気味になっています。 (1998年8月21日記)