開催挨拶

東北大学 総長挨拶

東北大学総長 大野英男
東北大学総長
大野 英男

このたび、総合技術研究会2021東北大学をオンラインにて開催する運びとなりました。皆さまには、ご多用の中、ご参加いただいておりますこと、心より御礼申し上げます。今はまだ、皆さまを仙台にお迎えすることはできませんが、東日本大震災から10年が経過した「今」を、是非、現地でご覧いただきたいと思っておりました。近い将来、改めて本学にお越しいただける機会があることを願っています。

さて、この総合技術研究会は、全国の大学、高専、大学共同利用機関などの教育・研究機関に所属する技術職員の皆様が集まり、基礎から先端領域に及ぶ技術発表を通じて交流し、相互に技術を高めていく場であります。

技術職員の皆さんは我が国の研究力を支える、欠くことのできない存在です。私自身も、技術職員のすばらしい技術とサポートのお陰で、世界最小直径8nm、今はもっと進化して3nmを切っていますが、そのサイズのスピントロニクスデバイスを作製することができた経験があります。

最近の政策動向においても、技術職員を含めた高度な専門職人材の処遇やキャリアアパスの充実などが議論されています。本学におきましても技術職員がさらに一層活躍できるよう、全学的な観点での配置をはじめとして、様々な取り組みを進めているところです。

Society 5.0をわが国がめざす中、今般の新型コロナウイルスも加わり、一層の大きな変革期を迎えています。このような時期に、本研究会において技術交流にとどまらず、技術職員のこれからの役割や組織の在り方についても取り上げることは、大変有意義であると言えましょう。

本研究会へ参加された皆様が、コロナ危機に負けず、これからのニューノーマル時代において、それぞれの立場で大活躍され、我が国の研究力をさらに発展させる力強い原動力となることを期待いたします。

東北大学 総合技術部長挨拶

東北大学 総合技術部長 下間康行
東北大学 総合技術部長
下間 康行

東北大学における総合的な技術研究会は、平成12年度(2001年3月)以来の20年ぶりの開催となります。当時は、各部局に所属する技術職員が自主的に有志を集め実行委員会を立ち上げて取り組んだと聞いておりますが、今回は、総合技術部として“All 東北大学”を合言葉に、全学一丸となって取り組んでいます。

平成30年(2018年)4月に総合技術部統括技術専門員会議の専門部会の一つとして、実行委員会を立ち上げ、研究会の正式名称を「総合技術研究会東北大学」として準備をしてまいりました。今般の新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、急遽、全面オンライン開催へと切り替えることになりましたが、それまでの実行委員会の活動を通じて培ってきた、技術職員同士の連携・協力関係をいかんなく発揮し、この難局を乗り越えることができたと感じております。

研究会のテーマは「これまでの10年、これからの10年 -教育と研究を支える技術の未来-」です。東日本大震災から10年、本学における本格的な技術職員組織発足から約10年を振り返り、全国の技術職員の皆さんと、技術職員の未来について考える場としたいとの想いから、公募の結果、このテーマにいたしました。

お互いの顔を合わせての意見交換はできませんが、オンライン開催という新しい方式の中で、大学や高専、共同利用機関と言った枠を超えて、技術職員の未来だけでなく、科学技術の未来、日本の未来についても、忌憚のないご意見を交わしていただければ幸いと存じます。

本技術研究会に参加することで、技術職員の皆さんが、未来につながる「何か」を見つけられることを期待いたします。

実行委員長あいさつ

総合技術研究会2021東北大学実行委員委員長 猪狩佳幸
総合技術研究会2021東北大学実行委員委員長
猪狩 佳幸

今まさに、これまで経験したことのない新型コロナウイルス感染症拡大という大変な状況に見舞われておりますが、総合技術研究会2021東北大学は、この困難な状況に打ち勝つべく、オンラインという形で、当初の予定通り2021年3月3日から5日の3日間、開催いたします。

これまで、皆様を仙台の地にお招きし、おもてなしできるよう準備してまいりましたが、それが叶わなくなり誠に残念です。しかし、実行委員一同、新しい時代に即したオンライン開催を目指すべく、気持ちを切り替え準備しています。

発表形態は、これまでの口頭発表に近い「リアルタイム発表」と口頭発表とポスター発表のいいところを合わせた「オンデマンド発表」による2種類の形式とします。今後、社会情勢がどのように変化した場合でも、発表の場と意見交換の場を提供できるよう準備を進めるため、全ての発表者に動画ファイルの提出をお願いすることにしました。日常業務においては動画の作成の必要などない方もおられるかもしれませんが、この研究会に参加する中で、参加者、スタッフともにこれからのニューノーマルの時代に必要な経験を高めて行けたらと思います。

特別講演は、脳科学研究の最先端を行く川島隆太教授と、災害科学・震災復興を主導する今村文彦教授にお願いしました。これまでの10年を振り返り、またこれからの10年にどのように向き合っていくかを考えるために有益なお話をいただきます。

オンライン開催でもオンサイト開催と同様に、参加した技術職員が新しい知見を得る機会、全国の技術職員同士が交流できる場を提供できるよう準備をしています。全国から多くの皆様が参加されることを心よりお待ちしております。