2019年11月16日から翌日にかけて、本ゼミのクラウタウ先生やゴダール先生が朱琳先生と合同で展開しているプロジェクトの一環として、国際研究集会「東西文明論の近代――政治・宗教・美術」を開催いたしました。
一日目、日文研の稲賀繁美先生が「東西比較の方法論」と題する基調講演を行い、透視図法のようなテクニックの日本的受容に加え、「平等」や「無」のような哲学的な要素の世界化過程に焦点を当て、「比較」への視座を示しました。質疑応答の際、東京大学の苅部直先生や東北学院大の鐸木道剛先生からの指摘があり、議論が大いに盛り上がりました。


二日目の17日に、パネルセッションが開かれました。国際基督教大学の岡本佳子先生は、岡倉天心(1863-1913)のアジア論を中心として、その全体像にせまる報告を行いました。続いて、広東外語外貿大学の趙暁靚先生は吉野作造(1878-1933)の民本主義と中国の伝統思想との関係について報告し、最後に本学の朱琳先生が洋画家・児島虎次郎(1881-1929)の作品に現れる「東西」について話しました。それらに対して、東大の苅部先生がコメントし、オーディエンス側から稲賀先生が最終的なまとめを行いました。
二日間にわたって、非常に盛り上がる集会となりました。本会のために遠方からわざわざ東北大にお越し頂いた先生方、ありがとうございます!今後ともよろしくお願い申し上げます。
