Category Archives: 講演会

ジョン・ブリーン先生、東北大でご講演!

2020年1月31日(金)、国際日本文化研究センターのJohn Breen先生がこちら東北大学国際文化研究科でご講演なさいました。世界レベルで考えても、近現代の神社・皇室研究の第一人者であるブリーン先生は今回、モダン・ヒストリーとしての「皇位継承儀礼」についてお話しされました。 事件としての「生前退位」放送から始め、明治・大正期の継承儀礼の背景を詳細に述べた上でまた令和の現在に戻り、「祭政一致」の「過去」と「現在」を感じさせる、非常にためになる講演をなさいました。 質疑応答の際、ゼミ生のレディット氏が「陵墓」の近代化について訊ね、その後、本学の佐藤弘夫先生や、近現代の天皇像に焦点を当てる同じく本学の茂木謙之介先生が質問され、とても盛り上がりました。 翌日、佐藤弘夫先生のご案内で、東北が初めてのブリーン先生と被災地の荒浜まで行きました。3.11の津波で昔の街並みが完全に消え、住宅の跡、そして荒浜小学校の建物のみが残っていました。観音や鳥居などのいわゆる「宗教的」なモニュメントも現在、あそこで建てられています。

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エレン・ヴァン=フーテム先生が東北大でご講演!

2019年12月13日(金)、九州大学人文科学研究院のEllen Van Goethem先生がこちら東北大学国際文化研究科でご講演なさいました。欧米では日本古代史第一人者の一人で、長岡京および桓武天皇について貴重な成果を発表してきたヴァン=フーテム先生には今回、近代における平安神宮の形成について、話して頂きました。 平安遷都1100年の記念事業の一環として、日清戦争の時期に創祀されたこの神社は、以降も公共空間として京都の近現代史において重要な役割を果たし、今は「日本」のひとつの象徴として、国際的に機能しています。普段、仏教史に没頭するゼミ生は、神道史の話もヴァン=フーテム先生のような専門家から聴けて、とても贅沢な時間でした。 ヴァン=フーテム先生、我々東北大を今後ともよろしくお願いします!また是非、来てください!

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クラウタウ先生が大正大学の綜合仏教研究所で公開講座!

2019年12月12日、本ゼミ担当教員のクラウタウ先生は倉西憲一先生と三浦先生の招待で、大正大学の綜合仏教研究所において講演「近代日本仏教史上の村上専精」を行いました。 本講演は、クラウタウ先生が院生時代から長らく研究してきた、東京(帝国)大学印度哲学講座初代教授・村上専精の思想を展開的に捉え、それを通して「近代日本仏教思想」を上書きする試みです(その成果は準備中の英語単著にて発表する予定だそうです)。 質疑応答の時間は限られていましたが、話は終了後の懇親会でも続きました。クラウタウ先生は大学院時代に仲が良かった同級生・伊久間洋光氏と十数年ぶりに再会できて、嬉しかったとのことです! 当日の様子は、大正大学綜合仏教研究所研究員の森覚氏がツイッターで掲載しています。 東北大学国際日本研究講座准教授オリオン・クラウタウ先生にご講義いただきました。1時間半、村上専精とその周辺の言説を手がかりに、明治時代の仏教がいかに宗教として再定義されていったかをお話しいただきました。クラウタウ先生が研究されている近代仏教史の思想的展開を通しで聴けた贅沢な時間。 pic.twitter.com/GaC0xXjDAU — M O R I K A K U (@rokutenchi) December 13, 2019

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龍谷大学でのリチャード・ジャフィ先生の講演に出席!

2019年12月11日(水)に、デューク大学のリチャード・ジャフィ教授の講演会「日・印仏教交流と仏教の近代化」が龍谷大学大宮学舎にて開催され、ゼミ生の亀山光明氏とジュリオ・ナシメント氏が参加してきました。 同講演会は本ゼミの読書会でも使用したジャフィ先生の単著『Seeking Sākyamuni: South Asia in the Formation of Modern Japanese Buddhism』(University of Chicago Press, 2019)の出版を記念して開かれた講演会です。講演当日は17年間かけて本書を出版されたジャフィ先生の軌跡が語られるとともに、南アジア地域が近代日本仏教の形成に果たした役割について聖地への巡礼、留学、物質文化、アジア主義などの多様な側面から議論されました。 講演後に開かれたジャフィ先生を囲む懇親会にも参加し、ゼミ生たちは今後の研究の方向性など多くの有益なアドバイスを頂いたようです。

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タイからの特別ゲスト — A Special Guest from Thailand!

2019年12月11日、タイのマハーチュラロンコーンラージャヴィドゥャ大学(MCU)のSanu Mahatthanadull先生が、本講座を訪問されました。 仏教と科学との関係を専門とされており、現在、MCUのInternational Buddhist Studies Collegeのvice-directorであるMahatthanadull先生は本ゼミの院生・教員に向けて、講演「Theravada Buddhist Practice and the Access of Happiness」を行いました。テーラワーダ仏教における「happiness」の多義性(pāmojja, pīti, passaddhi, sukha, samādhiなど)を踏まえ、「Dhammasamādhi」の問題を詳しく取り上げられました。 講演の後半で、Mahatthanadull先生は院生の質問に答えました。基本的に近代日本の仏教を対象とする本ゼミ生は、近現代タイにおける国家と仏教との関係、タイ仏教における尼僧の位置づけ、そしてタイにおける「大乗仏教」の認識について質問し、特に後者をめぐって、話が盛り上がりました。 「近代仏教」は日本をはるかに越える問題なので、グローバル社会における「日本仏教」の位置づけを理解するために、特にアジア他国のことも勉強しなければ!

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日本のキリスト教と帝国主義をめぐるアンダーソン先生の講演会!

2019年11月20日(水)に、エミリ・アンダーソン先生による講演「日本帝国を神の国に――20世紀初期のキリスト教徒と帝国主義」を開催いたしました。講演は本研究科の国際日本研究講座に加え、文学研究科日本思想史研究室および東北韓国学フォーラムの合同企画で、片岡龍先生を司会として、京都大学の小倉紀蔵先生の集中講義の一環として開催されました。20世紀前半における日本のキリスト者の大陸での活動について多くの業績を出してきたアンダーソン先生は、報告後、小倉先生のご指摘のみならず、多くの学生の質問に答えて、盛会でした。アンダーソン先生、我々の東北大を今後ともよろしくお願いします!

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大澤広嗣先生、東北大でご講演!

11月8日に、文化庁宗務課の大澤先生が、こちら国際日本研究講座で公開講演を行いました(文学研究科の日本思想史研究室・現代日本学研究室との合同企画です)。先生は、勤務先の宗務課の仕事内容をご紹介の上、現在の「宗教法人」の仕組について詳しく説明し、さらに明治憲法以前の「宗教」関係の一連の布告等を概観し、日本における「宗教行政」から「宗務行政」への流れを指摘されました。 1939年4月「宗教団体法」の「認可主義」、1945年12月「宗教法人令」の「準則主義」、そして現在につながる1951年4月「宗教法人法」の「認証主義」という展開を各時期の社会背景との関係で講じられ、「単位宗教法人」や「包括宗教法人」の相違についても説明を頂きました。『宗教年鑑』を編まれている大澤先生から、このような話が頂けるなんて宗教史オタクの我々からして、極めて嬉しい一日でした!(笑)

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ゼミ生の亀山光明氏、中村元東洋思想文化賞の授賞式でスピーチ!

2019年10月19日、仙台で第21回「仏教と近代」研究会を開催していたその頃、心に「近代仏教」を持つ男・亀山光明氏(D1)は、同日に行われた「第5回中村元東洋思想文化賞」の授賞式に参加すべく、島根県出雲市に赴きました。亀山氏は特別講演「近代日本における戒律復興の潮流」も行い、受賞スピーチもしました。 亀山氏は受賞にあたって次のように語りました――「まずは学内外のお世話になった先生方に感謝したいです。ゼミの仲間を含め皆さまに支えられながら研究を進めることができました。今後も一生懸命努力して精進して参ります」、と。 亀山氏、改めておめでとうございます!

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金原典子先生ご講演!

先日、台風19号が東北地方に接近してくるなか、シカゴ大学で博士号を取得された金原先生がわざわざ東京から来仙し、非常に面白いご講演「Perceptions of Islam and Muslims in Japan, 1920-1945」(日本におけるイスラームおよびムスリムの認識)をしてくださいました。 金原先生は、ロシア内戦の結果として、1922年に日本へ渡ったタタール人を軸に、近代日本におけるイスラームの歴史的展開について話されました。当時の「外事警察」がそのタタール人らを審査・管理し、日本政府はそれを通してイスラームにまつわる基本的な知識を得ました。とはいえ、外事警察がそれらの外国人に着目したのは、その宗教のためでなく、共産主義者である可能性を疑っていたからです。 しかし、1930年代――特に1937年の日中戦争開始以降――その構造が変わることになります。この時期以降、日本におけるムスリムたちはその宗教がゆえに着目され、カテゴライズされるに至ります。ちなみに、この日本での物語は、より広いグローバルヒストリーの枠組で捉えなければなりません――当時、ドイツやイギリスも、ムスリムの亡命者を利用して、植民地など現地のムスリムのサポートを獲得しようとしており、日本もそれらの国に習ったように思われます。 教員や学生にとって、非常に貴重な機会でした。金原先生、ありがとうございます!

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